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2011年12月16日(金) 18:53 |
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長島愛生園の詩人の作品が里帰りへ
ハンセン病入所者にとって、根強い差別や偏見ゆえにふるさとに戻ることができない現状は、いまだ変わっていません。 国立療養所・長島愛生園で亡くなった1人の詩人の作品などが、今月里帰りすることになりました。
瀬戸内市のハンセン病・国立療養所長島愛生園です。 ハンセン病問題を研究している三重県の高校教諭、岩脇宏二さんです。 岩脇さんは、この程、ハンセン病の歴史を伝えるため、元入所者で詩人・評論家としてハンセン病問題を世に問った故・島田等さんが執筆した文献を里帰りさせ、公演や展示会を開くことにしました。 島田さんは、故郷・三重の地を踏むことなく16年前に療養所で亡くなっています。 島田さんは、日本のハンセン病強制隔離政策について、人権蹂躙と執筆活動を通して厳しく切り込んだ評論家、そして詩人です。 病ゆえに、社会から棄てられ家族とも引き離されたハンセン病の歴史が葬り去れてはいけない、そんな強い思いを島田さんは訴え続けていました。 長島愛生園には、元入所者で三重県出身の画家の故・賀川一郎さんの絵画も飾られています。 賀川さんの絵画も故郷に持ち帰り、岩脇さんは今月24日と25日に三重県四日市市で作品を展示することにしています。
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