柏市 焼却施設の処理年明け停止へ
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柏市 焼却施設の処理年明け停止へ

12月16日 12時9分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

ごみを燃やしたあとの焼却灰から高い濃度の放射性物質が検出された、千葉県柏市の焼却施設で、処分できない灰の保管場所が年内にもいっぱいになるとして、市は年明けからこの施設でのごみ処理を停止することを決めました。柏市は「もう1つの施設でごみ処理を続けるので、市民の暮らしに直ちに影響はない」としています。

柏市南増尾の南部クリーンセンターでは、ことし6月以降、一般ごみを燃やしたあとの灰から、国が処分場にそのまま埋め立てられるとした目安を超える、高い濃度の放射性物質が検出されています。市は、灰をドラム缶に入れるなどして、施設の中で一時的に保管してきましたが、ドラム缶は年内でおよそ1000本に達し、保管する場所がいっぱいになってしまうということです。このため、柏市は、灰が出せなくなればごみの焼却ができなくなるとして、年末年始のごみを処理したあと、年明け早々にも施設の運転を停止することを決めました。当分の間は、市内にあるもう1つの焼却施設でごみの処理をする予定で、柏市は「ごみ収集はこれまでどおり行うため、市民の暮らしに直ちに影響はない」としています。市は、運転の停止は応急的なものだとしていますが、再開する時期は決まっていないということです。

家庭などから出る一般ごみを燃やした灰から放射性物質が検出されている問題で、関東地方では少なくとも5700トンの灰が処分できずに、焼却場などに一時的に保管されていることが分かりました。処分場にそのまま埋め立てることができるとする国の目安の、1キログラム当たり8000ベクレルを超える放射性物質が含まれる灰は、関東地方では5つの都と県で合わせて24のごみ焼却場から見つかっています。NHKが、これらの焼却場を管理する自治体や行政組合などに取材したところ、焼却場などには合わせて5760トン余りの灰が、処分できずに一時的に保管されていることが分かりました。これは、先月末からの半月の間におよそ1.2倍に増加しています。このうち11の施設では、このまま灰が増え続ければ、保管する場所がいっぱいになるおそれがあるということです。柏市の南部クリーンセンターのほか、来年1月末までには千葉県印西市の印西クリーンセンター、千葉県流山市の流山市クリーンセンター、栃木県那須塩原市の那須塩原クリーンセンター、そして茨城県龍ケ崎市のくりーんプラザ・龍で、いずれも保管場所がいっぱいになるとしています。