地球環境をまもるために〜小さなことからコツコツと〜

地球温暖化・異常気象・環境汚染の原因を考察し、私たちにできることを一つ一つ調べていきたいと思っています。

せめて八ッ場ダムだけは建設中止にして

2011-12-08 02:03:41 | Weblog
国の中枢にいる頭のいい人たちがこんなことを平気で報告するのだから、悲しくなります。



静岡県富士川水系から首都圏に水を引いたら一兆円以上かかります。
それよりも八ッ場ダム建設はとても安いです。砒素を含みますが話題にしません。
利水に最適です。



ダムの周辺土壌は地質学者が危険といっていましたが、調査したら反対に頑丈と結果が出ました。
しかし今年の豪雨で土砂崩れが起きました。
他にも地滑り危険地域が今年新たに8つ見つかったので、追加予算を投入してお安い工法の地滑り対策をします。




首都圏は水需要が減っていますが、予測では激増することになっているので八ッ場ダムは利水のために必要です。



カスリーン台風が来るのを想定して八ッ場ダムを建設しますが、同じような台風が来た時の治水効果はゼロです。
吾妻川は降った雨が川に流れにくいです。その吾妻川流域に大量の雨が降って川に水が流れれば、大変治水効果は高くなります。
治水に最適です。



ボロボロの弱い地層の上に大きな岩盤が乗っかっている場所を代替地にします。
そこの地滑りの検証はしません。
岩盤が固いから大丈夫だと判断しました。



ダムに水をはったあとに大きな地震が起きると、代替地は地滑りしやすさが上がります。
対策は考えていません。



ダムの治水効果は年々計算方法を変える度に上がっていき、
計算上では素晴らしい治水効果を有するダムとなりました。




日本はこんなことをいつまでやり続けるのか。
狂った公共事業を変えるために民主党は政権を取ったんじゃなかったのかと問いたい。
私は八ッ場ダム建設が中止になるから、民主党に投票しました。
支持政党は違うのに、一票を投じたんです。
今までにたくさんのマニフェストが破られてきました。

せめて公約を一つでもいいからまもって下さい。
お願いします。
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八ッ場ダム問題  本当に今が正念場

2011-12-06 23:40:29 | Weblog
八ッ場ダム建設:民主分科会、「継続妥当」に疑問大勢 十数項目、指摘へ /群馬

埼玉県議連が動員 「八ッ場建設」賛成意見

八ツ場ダム 虚構の検証で続行するな

八ツ場ダム建設問題で「良心かけ判断」 前田国交相が会見で



私は「このダムだけは作ってはならない」という姿勢を変えません。



なぜなら、本当に作ってはならないダムだから。


今ならまだ引き返せます。どうか真っ当に検討してください、お願いします。



脆弱な地盤にダムを作るから、地すべりなども起こすでしょう、追加工事も増えるでしょう、建設費はさらに上がるでしょう。
本来脆弱な地盤のところにダムを建設してはいけないのです。


追加でかかる費用が便益を上回る可能性があり、その場合は建設しないほうがいいということになります。その見極めが重要で、精査する必要があるのです。

その精査をしておらず、早くダム本体を建設してしまおうとしているから話になりません。


こんなに愚かなことを大人がしていていいわけありません。

どうか、正しい検証をお願いします。
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八ッ場ダム問題   科学者たちの公開討論会に参加して (3)

2011-12-06 22:00:23 | Weblog
引き続き勉強してきたことを書いてまいります。


●2011年8、9月に関東地方整備局が出した地すべり検討資料では、点検の結果、さらに8地区において地すべり対策工事を
 実施する必要があるとしています。
 資料は今までの精査のとりまとめであるはずでしたが、実際は精査途中に変更され、新たな地すべり地区の発表を行っています。
 今まで何の精査をしてきたのでしょうね・・・。

 
 さらに、工事費用を抑えるために、最も安上がりとなる「押さえ盛り土工」を行うとしています。
 
 押さえ盛り土とは、地すべりの下側に大量の土を盛り、押さえつけて地すべりする力に抵抗する力を増幅させるものです。

 盛土部の下方斜面に潜在性の地すべりがある場合には、これを誘発する可能性があるため、押え盛土の設計に当たっては、盛土部基盤の安定性についての検討を行う
 必要があります。
 
 盛土位置での地下水の透水層が浅部にある場合、または地すべり末端部で地下水が侵出しているような場合には、押え盛土やその荷重によって地下水の出口が塞がれたり、
 背後部の地下水位が上昇したりして斜面が不安定になる恐れがあるため、地下水の処置には十分注意する必要があります。

 八ッ場地区は、雨が降っても川に水が流れ出る率が小さい場所です。
 森林が雨を受け止めていると同時に、土壌が雨を吸い込みやすい土なのです。
 要するに、雨が地下水になりやすい場所。

 専門家の人は、ここの地すべり対策には何が有効なのかわかっているはずです。

●押さえ盛り土を大幅に増やすことによってダムの貯水容量が減少するので、ダム計画の根本的見直しが必要となってるが、それがなされていない。

●上湯原の代替地(古期大規模地すべり地)は、今後大規模地すべりが発生する危険性があるにもかかわらず、検討対象からはずされている。

●ダムに水を溜めた後、地震が起きた時に代替地の安全率が1.00を割ることを指摘していながら、対策の記述が全くない。
 
●ダムに堆砂はつきものであるが、これまでの堆砂予測を以前の推定より増やしている。(1750万m3)
 しかし、堆砂容量を変えなくても良いように、浮遊砂、ウォッシュロードはダム湖に堆積しないものとして堆砂量を値切り、最終的に1790万m3としている。

●今後、源流域の火山活動によっては何事が起こるかわからないという不確定さはあるものの、それを逆手にとって地質学者らの警告も一切無視し、アセスメントを
 一切拒否している。






●今回の八ッ場ダムの「予断なき検証」の本来の目的は、無駄な公共事業削減の流れの中で、現時点で「八ッ場ダム」が利水と災害対策のために、どれだけ必要であるか、
 その必要度と優先度を検証することであったはずです。
 しかし、実際の検証はダムの建設コストの問題にすり替わっています。
 ダム建設を最大限に楽観的に見積もることで、他の公共事業よりも予算が低くて済むと示しただけにすぎません。
 また、静岡県から水を引いてくるなど、比較する工事や事業は最大限に大きく見積もっています。

●八ッ場ダムの建設現場は地盤がきわめて脆弱であるために、建設時だけでなく完成後もいわゆる想定外(十分な根拠をもって予想されているにもかかわらず
 意図的に想定されていない)の対策が必要になることは、すでに地質の専門家によって指摘されているとおりです。

●本来であればここれらの検証が必要であり、行わなくてはならない。

●ダムのもつ根本的な矛盾についての検証がない。
 多目的ダムには、治水と利水、この相反する目的がある。
 ダムは、状況が安定している時にはもっとも有効にバランス調整する。
 しかし、緊急事態のときにダムの機能は破綻する。
 干ばつになると放水量を減らし、洪水の時には放流を行う。本当に必要な時にはどちらも十分に機能しないのが実際のダムである。

●このような状況を打開する最良の考え方は、「水資源」という考え方から「水環境」という考え方に視点を変えるべきである。
 治水、利水をあわせて「水環境の整備と共有」という視点に立つべきである。

●水は消費すればなくなるものではなくて、循環していることが大切である。

●「水環境の整備」という視点に立つと、山林の整備と保全、河川の整備・改修、水田の保全・整備、海岸の保全・整備、海の整備という、
 総合的な整備を順次行っていくことが必要不可欠である。

●災害が起こっても、できるだけ被害を軽減する方策を、総合的に考えることが肝心である。

●ダムは、たとえ建設しても必ず寿命が来る。 50〜100年しか持たないのである。

●建設中止の場合の、住民の補償についても検証が必要である。
 立ち退き住民に対する補償が、ダム建設が大前提になっているのがそもそもの問題です。ダム建設の是非を考える場合には、
 建設中止に対する補償をどうするかについての検証が必要です。
 予断なき検証であれば、中止の場合に対する、考える限りの方策を提示する必要がある。
 補償は法律が必要なので、中止した場合、どのような形での法的処置が可能かについての検証を行う必要がある。





●首都圏(利根川流域6都県)の水道用水一日最大供給量は、1992年から減り続けている。
 17年間に八ッ場ダムの開発水量に匹敵する182万m3/日が減っています。

●利根川流域6都県の一人一日最大給水量は減少を続けている。
 人口は増加してきましたが、一人当たりの給水量の減少による。17年間に22%も給水量が減っている。
 節水型機器の普及、漏水の減少、生活様式の季節変化の平準化などによるものである。
 
●節水機器はこれからもより節水型のものが開発され、普及していくので、一人当たりの給水量の減少傾向は今後も続いていく。

●首都圏の人口も近い将来には漸減傾向になります

●首都圏の水道用水の減少傾向はこの先も続く時代に、ヒ素入りの八ッ場ダムの新規水源が必要であるはずがない。

●残念ながら八ッ場ダムの治水効果は低い。
 そして利根川の河口に行けばいくほど治水の効果は減衰する。取手あたりの洪水にはほとんど関係なくなる。

●八ッ場ダムはカスリーン台風に備えて建設される予定であったが、国土交通省の計算ではカスリーン台風と同規模の台風が
 襲来したと仮定した時の下流の観測地点のピーク流量は、ダムがある場合もない場合も同じ流量であった。
 あってもなくても全く変わらないのである。

●三つの山に雨がさえぎられ、なかなか激しい洪水になりにくい吾妻川流域に大量の雨が降れば、洪水時に効果があると
 国土交通省関東地方整備局はいっている。
 非常にギャンブル的な治水対策なのである。

●ダムは満杯になれば洪水調整できなくなる。




続きはまた後日。
 





 

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八ッ場ダム問題   科学者たちの公開討論会に参加して (2)

2011-12-04 17:23:21 | Weblog
引き続き、八ッ場ダムの検証で勉強したことをまとめてまいります。

●現実性のない利水代替案と比較し、八ッ場ダムの利水が最も有効としている

 例えば

 ・静岡県富士川から群馬県まで導水する案(これ考えた人は頭がおかしいと思う)

 これを二回も利水対策案として出していました。
 

 ・利根川大関やその他ダムのかさ上げ
 
 こっちのほうがまだまし。それにしても他に有効な代替案がたくさんあるのに
 なぜこれら4つにしたのでしょうか。

●そもそも東京水道水の一日最大配水量の実績は、2010年で490万m3。
 東京都の予測は600万m3。
 多摩地区では地下水40万m3も利用されており、東京都の保有水源625m3と
 あわせると、665万m3。水は大幅に余っている。
 しかし、東京都の架空予測から、利水にダムの水が必要と算出されている。

●関東地方整備局による治水代替案が驚くほど高額に設定されている。
 八ッ場ダムが最適案となっているが、治水代替案の費用が高額になるように、
 八ッ場ダムの治水効果が大幅に引き上げられたからです。
 数字の操作によるものである。

●八ッ場ダム計画を策定する前の段階で国土交通しょうが他の治水代替案を真摯に
 検討していれば、八ッ場ダムは選択されなかったものである。

●今までは八ッ場ダムの八斗島の基本高水流量22000m3/秒に対する治水効果は
 2.7%と計算されていた。

 しかし今回の検証で八斗島の目標流量17000m3/秒に対する治水効果は6.9%と
 治水効果が大きく引き上げられている。
 数字いじりすぎ。

●利根川の最近60年の洪水流量実績(八斗島地点)は、1998年の9,220m3/秒である。
 目標流量の17000m3はその1.8倍である。
 2006〜2008年度の段階で関東地方整備局が示した目標流量は約15000m3/秒であった。
 目標流量を突如として2000m3/引き上げることで八ッ場ダムの必要度を高める条件を作った。

●八ッ場ダム事業にゴーサインを出すための検証になっている。




●すでに地すべりが始まっている。

●国交省のマニュアルでは過去に地すべりのあった斜面については、
 現状の安全率を1.00と仮定することになっている。
 業者は、現時点で活動していない斜面は安全率が1.00よりも高いとし、地すべり地と
 みなさなくても良いとの考えに立って、対策工事の仕分けを行っているようだが、
 このような考え方はきわめて危険である。

●もしも地すべりがおきたとしても、ダム建設による初生地すべりのリスクは
 予見できなかったものとし、賠償責任はないとされている。
 すべて被害者自身の責任となる。
 詐欺みたいなものである。
 

続きはまたあとで。


 

 
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今日は亀が二回も脱走した

2011-12-03 22:41:15 | Weblog
捜索活動のためブログ更新ができなかったけれど、明日は必ずや
残りのまとめを書いていきます。


最近地震が多いですけれど、小さな地震ばかりだといいですね。
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八ッ場ダム問題   科学者たちの公開討論会に参加して (1)

2011-12-02 22:32:41 | Weblog
12月1日、衆議院第一議員会館まで出かけて、科学者たちの公開討論会に参加してまいりました。
国交省の有識者会議に公開討論を申し入れましたが拒絶されました。
そして、国土交通省は反対意見の科学者をいれずに八ッ場ダムの検証を審議したようです。


なにがなんでも八ッ場ダムを建設する姿勢を崩していません。
しかし、良識ある科学者の方々が調査してきた結果は隠すことはできません。


どうか有識者会議の方々や国会議員の皆様には、慎重な審議をお願いしたいと思います。


公開討論会で勉強したことを以下にまとめます。

●できるだけダムによらない治水への政策転換をしながら、実際はダム事業を推進する逆の結果を招いている

●ダムには本質的な欠陥がある。
 計画を超える洪水には役に立たないこと(対象を越える洪水が発生すれば壊滅的被害になる)
 雨域がダムの集水域をはずれれば役に立たない(効果が不確実である)

●本来であれば治水理念がはじめにあり、それを基にして複数の対策案を考え、いずれを採用するかを種々の観点から比較し、最終案を決めるのであるが、
 有識者会議は治水理念を構築しておらず、ダム検証の手続きの作成と、検証が手続きに沿うものかを点検するだけとなっている。
 
 理念なきダム検証である。

●堤防補強と避難対策を重視するべきである。
 堤防は洪水防御の最後の一線ともいえる重要な河川構造物であるが、堤防の材質に適切ではない土砂やさらさらの砂、ゴミなどが使われたものまである。
 そのため、計画高水位以下の洪水でも破堤しておかしくない。
 また、近年の洪水は避難時の犠牲が多く、避難場所の分散配置が重要である。




●原科幸彦先生の本は読んだほうがいいと思います。
 
 「環境アセスメントとは何かー対応から戦略へー」岩波新書
 「市民参加と合意形成」学芸出版社
 「環境計画・政策研究の展開」岩波書店

 公共事業の政策決定に参加するシステムが日本は間違っていると思いました。
 参加するために必要なのは、会議の場所設定、議論の公開、十分な情報提供です。
 
 長野県中信地区における廃棄物処理計画の事例は、非常に勉強になるケースです。
 住民参加による検討委員会、公開での議論がTVでも放送され、県による積極的な情報公開も行われた。
 十分な情報提供やパブリックコメントの受付、その応答も公開で審議しました。
 結果基本合意は数ヶ月で得られました。

 個人的な感想では、八ッ場ダムに関しては、会議場所もなく、議論の公開もなく、十分な情報提供がない(砒素水を飲用水にしたり、地すべり多発地帯だと説明していない)。
 ダムはダムサイトだけの問題ではなく流域全体の問題です。
 もっと早い時期から公開討論が行われ、十分な情報提供が行われていたら、ずっと早くに建設は立ち消えていたでしょう。
 それだけマイナス点が多いからです。


  

●降雨の少ない場所にダムを建設しても洪水調整能力は乏しくなる。八ッ場上流部は浅間山、榛名山、赤木山の南側で降雨があるために雨量が少なくなる。

●利根川の基本高水計算結果では、カスリーン台風型豪雨には八ッ場ダムの効果はゼロである。(国土交通省の資料より)

●カスリーン台風の豪雨では、実績流量はピーク時に16850m3/sだったが、計算流量では22200m3/sとなっている。
 計算と実績に差がありすぎる。

●洪水で氾濫していない部分を氾濫したとして計算している。溢れることができない場所も溢れたことになっている。

●終戦後、昭和30年代は日本中が禿山でした。国交省の洪水流量計算は、禿山期の森林を前提にしている。

●利根川においては、戦後の森林成長による洪水流量の削減効果は、ダムより大きい。
 平成10年型洪水においては、森林保水力増加によって20.4%、6つのダムによって7.4%洪水調整されている。

●2010年、河野太郎議員によって行われた質問 「利根川の過去の洪水計算も使った飽和雨量の値は?」
 
 馬淵大臣の答え
 昭和33年の飽和雨量は  31.77mm
 昭和34年の飽和雨量は  65   mm
 昭和57年の飽和雨量は 115   mm
 平成10年の飽和雨量は 125   mm

 その後陳謝プラス再計算指示
 「山の保水量は数字が増加している」
 「ずさんな報告をしましたことを素直にお詫び」
 「従来の流出計算モデルにとらわれることなく検証します」

●ところが、日本学術会議は森林の保水機能の増進は進んでいると考えられるが、保水機能がないとする計算値と実測値に変化は見られなかったと報告している。
 虚偽記載を行っている。

●しかし、日本学術会議もいいところがあって、吾妻川は降雨の40%しか河川に流出しないと述べている。
 →ダムは川に水が流れないと効果がない。 八ッ場ダムの洪水調整能力は低いということにつながる。

●八斗島上流域の水田の畔畦を15センチ嵩上げすれば2530万m3(八ッ場ダムの治水容量の40%)を確保できる。
 水田は内水氾濫対策にもなる。

●建設業界も自然再生型公共事業に活路をみいだすべきである。

●今年の台風12号で群馬県ないで床上浸水14棟、床下浸水89棟の被害がでたが、利根川とその支川からの越水ではなく、
 内水氾濫(小河川の氾濫を含む)であった。
 ダムは内水氾濫には効果がない。早急に必要なのは内水氾濫対策である。

●森林の整備を行うべきである。
 放置人工林の間伐と針広混交林化。間伐材の木杭を斜面に打ち込めば表層崩壊対策にもなる

●水田の貯留機能強化は内水氾濫対策にもなる。水田は2000年たっても残り続けるがダムは100年で機能を消失する。

●洪水を極力河道に閉じ込めない方策の追求も必要である(氾濫原は土地利用のコントロールを行うなど)


長くなってしまうので続きは朝にでも。
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歴史に学び、過ちを少なく

2011-12-01 12:28:10 | Weblog
アメリカで1980年に起きた、セントヘレンズ火山の大噴火。
火山の周辺にあった9つのダムは、大噴火直前に一斉に緊急放流しました。

大量の火砕流と火山泥流が発生してタートル川に流れ込み、建物や川、橋を埋め、押し流して行き、
避難しなかった人達が50人以上亡くなりました。

その後アメリカは谷を丸々使って巨大砂防ダムを建設し、
火山周辺は国立公園となった。



浅間山が大規模噴火したらそうなるんです。

何故、過去に激しい火山泥流の通った場所に水をためるダムを作るのですか。

何故戸倉ダムの建設を中止したのですか。
安全な戸倉ダムは建設中止にして、危険な八ッ場ダムは建設する。
利根川水系で同じ規模のダム計画なのに、利権のために危険な方を建設するという。




危険な地滑り地帯にダム建設をするほうが、後から地滑り対策を行うので
建設費を大きくすることができる。
しかし、建設費が高騰しすぎたため、八ッ場ダムの周辺ほとんどが地滑りするのに、二カ所しか地滑り対策をしない。
そこに水を張るというのです。




私は、ダムの技術者さんが書いた本を何冊も読みました。
一本気で、「ダムは流域の生命や生活をまもる使命をもっている」という言葉に感銘を受けました。
しかし、今現地で行われていることは正反対のことではありませんか。
むしろ危険を作って儲けようとしている。
もはやダムは、政治家と天下り官僚と業者の生活をまもるためにあるのでしょう。



自民党政権の時、アメリカに命令され、10年間で630兆円の公共投資を行う約束をしました。
さらに国際競争力を下げるために技術研究費を削減させました。
日本を衰えさせる作戦は成功しました。
もう狂気の10年間はとっくに過ぎたのに、いつまで日本の衰退を後押しするつもりなのかと問いたい。
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八ッ場ダム本体を作る前に火山泥流のシミュレーションを

2011-11-26 00:56:56 | Weblog
浅間山の火山の泥流が高速で押し寄せた場所にダムを建設するのだから、
過去に発生した最大級の泥流を想定した災害のシミュレーションを行うべきです。


波高数十メートルの泥流が時速70キロで押し寄せ、前橋まで達した事実があるのだから
貯水している八ッ場ダムに焼き泥押し規模の泥流が発生したらどうなるのか
必ず調査して発表してほしい。


原発も、近辺に活断層はありませんといって建設しまくったが、
地雷と化している。

八ッ場ダムは泥流の通り道に建設されるのだから、過去の災害を想定して
シミュレーションを行うのは当然といえる。
泥流がくるなら砂防ダムにすればよいと言った人がいるが、
過去の泥流の規模を知っていればそんなことは言えない。



当初は治水のためと言っていたが、発電、利水とダムを建設しやすくするために
建設目的を増やし、常に貯水する予定になっている。
そこに時速70〜100キロの速度でなおかつ波高数十メートルの泥流が流れ込んだ時は
ダムによってどのような事態が引き起こされるのかすぐに検証してほしい。

浅間山は活火山で、吾妻川は過去に何度も激しい泥流が流れた場所です。
あの美しい渓谷が出来たのは、遠い昔から何度も泥流でダムアップした場所を川が削っていったからです。



さらに、ダムの予定地は地滑り多発地帯だから、一番最初のダム計画は
地質に問題があるといって白紙になった。
その後、もう少し上流に作ろう!ということに突如としてなりました。
結局、移転先も地滑り多発地帯だったので、地滑り対策に多額の費用をさくことになった。

なんで他のダムを建設中止にしておいて、よりによって八ッ場ダムは作ろうとしているのか。
そして災害が起きたなら「想定外だった」といって誰も責任をとらないシステムだもの。


今ならまだ間に合う、もう一度検証し直して下さい。
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ただの思いつきだったのか

2011-11-22 00:13:29 | Weblog
思い起こしてみれば、CO2を1990年比で25%削減するというほぼ実現不可能な公約をした民主党が、
八ツ場ダムの危険性や不要さを理解しているわけがなかったのだ。

すべては思いつき、深く考えたわけではないので瞬時にぶれまくる。


国会議員は遊びでやる仕事じゃない。
勉強量が足りなすぎて話にならない。
せめてもう少し勉強して出直してほしい。
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大切な話をする

2011-11-21 01:34:31 | Weblog
1989年から1990年にかけて、アメリカと日本の間で、日米貿易不均衡の是正を目的とし5回行われた協議があります。
日米構造協議というものです。

当時アメリカの対日貿易赤字は膨らむ一方で、アメリカ議会は相手国に対する強力な報復制裁を含めた新貿易法・スーパー301条を通過させ、
政府に対し対日強行措置を迫っていました。
依然として高い国際競争力を維持する日本に対し、日米貿易摩擦を解消するためにブッシュ大統領が日本に提示して実現させたのが
日米構造協議でした。
日本の未来はアメリカによって決められていたのです(今もそうですが)。



日本はまったくもって独立国ではないのですよ。



日米構造協議の最終報告の中でアメリカは、日本は輸出につながる産業分野への投資より、公共分野に投資するほうが賢明であるとし、日本に対しGNPの10%を公共事業に
配分することを要求しました。
利害が一致する自民党がのっかり、結果的にさらに200兆円上乗せされて、10年間で630兆円の公共事業投資を行うことをアメリカと約束したのです。
そして財政赤字がとんでもないことになって今に至っています。


日本列島改造計画に始まり、さらに1990年代に日本中の海辺と山林は公共工事でズタズタになり荒廃していきました。



昔から日本は地域の自然を大切にしてきたほうです。
しかし、1900年代に入ってから急激に自然を痛めつけ、たくさんの動植物の命を奪い、土はアスファルトやコンクリートで覆われてしまいました。
それも金のために。
神社に行くとよくわかるのですが、その土地の神様と竜神様がまつられています。
私たちは自分の力で生きていると思っていますが、太陽や大地や水や社会のおかげで生かされています。
その大地と水を痛めつけまくったと理解してほしい。


特に川にダムを作る行為はよろしくないのです。
ダム建設は川殺しです。ちょうど川の竜神様の頭部を切り落としたようなもの、といえばイメージしやすいでしょう。

ドイツのように川の横に調整池を作ったり、オランダのように水路や運河を発達させるのはさほど問題ありません。


世界中が自然を大切にしようという運動に目覚めているのには理由があるのです。
ヨーロッパではとっくにダム建設をやめています。
でも日本は反対に森林率を減らし、不要なダムを作り続けている。
今年、たくさんの水害が日本を襲いましたが、ダムによって増幅された洪水がたくさんあります。
それでも「ダムで治水を」というスローガンをおろさず、特別な場所に建設中の八ツ場ダムを完成させたなら、
災害をたくさん誘発します。


まともな治水の選択をしてほしかった。
しかし、日本はそれができないような国だから、関東は因果応報の報いを受けることになります。
あらゆる未曾有の災害を体験できるかもしれません。
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