陸山会公判:「私が裁判官なら無罪」前田元検事が捜査批判

2011年12月16日 22時21分 更新:12月16日 23時7分

前田恒彦・元大阪地検特捜部検事=三村政司撮影
前田恒彦・元大阪地検特捜部検事=三村政司撮影

 資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡り政治資金規正法違反で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の東京地裁(大善文男裁判長)での第10回公判は、16日午後も元公設第1秘書、大久保隆規被告(50)を取り調べた前田恒彦・元大阪地検特捜部検事(44)=証拠隠滅罪で実刑確定=への証人尋問が続いた。東京地検特捜部の捜査の見立てを批判し、「私が裁判官なら(元代表の)無罪を書く」と述べた。

 前田元検事は、土地購入の際に元代表が提供した4億円について「ゼネコンの献金というのは夢みたいな話。(東京地検特捜部長らの)妄想だ」と指摘。「小沢先生の資金周りをもっと捜査すべきだと思った」と、当時の捜査方針を批判した。

 また「検察は検察審査会に、石川(知裕衆院)議員の取り調べを巡る弁護人からの抗議に関する書類を提供していない。審査員が見れば(石川議員の)調書の信用性は減殺される。私が思っているだけだが、隠された証拠だと思う」と証言。石川議員の調書を根拠とした強制起訴の議決に疑問を呈した。【和田武士】

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