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政治
法務省が人権救済機関設置法案の概要を発表
2011.12.15 23:15
法務省は15日、差別や虐待などの人権侵害の是正を図る人権救済機関「人権委員会」を法務省の外局として設置する「人権救済機関設置法案」(仮称)の概要を発表した。来年の通常国会への提出を目指す。
野党時代に民主党が提出した人権救済法案を修正した内容で、深刻な人権侵害事案を刑事告発できる強力な権限を人権委に付与した。人権侵害や差別助長行為の定義は曖昧で、拡大解釈して運用され、憲法21条(表現の自由)を侵害する恐れがある。
法案概要によると、人権委員会は、独立性の高い国家行政組織法3条に基づく「三条委員会」とする。
人権委は、幅広い事案で当事者間の調停・仲裁を行い、重大な人権侵害には勧告を実施。行政機関の措置や刑事処分が必要になれば通告や告発を行う。公務員による人権侵害には、所属組織に勧告できる仕組みも盛り込んだ。軽微な事案は既存の人権擁護委員が業務を引き継ぐ。
民主党案と違い、人権委による調査は任意とし、過料などの制裁措置を伴う権限を削除した。メディア規制条項も削除した。
調査対象となる人権侵害は「違法と評価される行為」、差別助長行為は「不特定多数の者への不当な差別的取り扱いの助長・誘発を目的に識別可能とする情報を公然と摘(てき)示(し)すること」と位置付けた。
人権擁護委員は「地方参政権を持つ人」としており、永住外国人に地方参政権が付与されれば外国人も就任できるようになる。
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