資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡り、政治資金規正法違反(虚偽記載)で強制起訴された民主党元代表、小沢一郎被告(69)の東京地裁(大善文男裁判長)での第9回公判は、15日午後も東京地検特捜部検事として元秘書の衆院議員、石川知裕被告(38)=1審有罪、控訴中=を取り調べた田代政弘・新潟地検検事(44)への証人尋問が続いた。石川議員の保釈後の再聴取状況をまとめた捜査報告書に、実際には存在しない供述が記載されていると弁護側に追及され、説明に窮する場面があった。
弁護側が追及したのは、石川議員が元代表の関与を認めた捜査段階の供述を維持した理由について述べたとされる部分。「『選挙民は小沢元代表の秘書だから投票したわけではない』という検事の言葉が効いた」との内容で、元代表を起訴すべきだとした東京第5検察審査会の2回目の議決も重視した部分だが、石川議員による5時間超の「隠し録音」には存在しない。
田代検事は「一言一句記載したわけではない。思い出しつつ作成した。勾留中に話したことと記憶が混同していた」と釈明したが、裁判官も報告書作成の経緯を疑問視。「取り調べメモは一切とっていなかった」との田代検事の説明に、裁判官が「記憶喚起をする物もなく捜査報告書を作ったのか」とただすと、田代検事は「はい」と認めた。【和田武士】
毎日新聞 2011年12月15日 23時38分
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