欧州不安で中国への投資減少
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欧州不安で中国への投資減少

12月15日 16時5分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

中国商務省は、先月の中国に対する外国からの直接投資が、ヨーロッパの信用不安の影響で2年4か月ぶりに減少に転じたと発表し、高成長を続けてきた中国経済の先行きへの懸念が一層強まりそうです。

中国商務省の沈丹陽報道官は、15日の記者会見で、11月の中国に対する外国からの直接投資の総額が87億5700万ドルにとどまり、前の年の同じ月と比べ、およそ9.8%減少したと発表しました。外国から中国への直接投資がひと月ごとの統計で減少に転じたのは、世界的な金融危機の影響を受けた2009年7月以来、2年4か月ぶりです。これは、ヨーロッパの信用不安の影響で、欧米からの投資の冷え込みが続いているためで、特にアメリカからの直接投資は、ことしの累計で、前の年の同じ時期と比べ23%余りの大幅な減少となっています。会見で、沈報道官は「最大の要因はアメリカ経済の不振で、信用不安の影響によって経済の先行きが不透明なヨーロッパの企業の投資も力を欠いている」と指摘し、今後も厳しい状況が続くという見通しを示しました。中国では、投資と共に経済成長の原動力となってきた輸出も、ここ3か月連続で伸びが鈍っており、高い成長を続けてきた中国経済の先行きへの懸念が一層強まりそうです。