慰安婦:1300人が「人間の鎖」、日本政府に補償要求

世界各地でも抗議集会

 従軍慰安婦問題で日本政府に謝罪を求め、毎週水曜日に行われてきた集会が1000回を迎えたのに合わせ、日本や米国、カナダ、欧州など世界各地で14日、日本政府に抗議する集会が相次いで開かれた。

 「日本軍慰安婦問題解決全国行動2010」など市民団体のメンバー約1300人は14日正午から1時間にわたり、東京・霞が関にある日本の外務省を「人間の鎖」で取り巻いた。全国各地から集まった市民団体メンバーは「日本軍慰安婦被害者に正義を」「一日も早く慰安婦被害者への補償問題を解決せよ」などというスローガンを叫んだ。デモに参加した市民、田中栄子さん(72)は「次の世代に歴史的な事実を伝えるために集会に参加した」と話した。

 「全国行動」は東京だけでなく、神奈川、沖縄など日本各地の13地域で集会やデモを行った。

 一方、外務省周辺には「頑張れ日本! 全国行動委員会」など日本の極右団体のメンバー約1000人も集まり、日本政府に謝罪を求める市民団体を非難する集会を開いたが、双方による衝突はなかった。

■米国でも集会相次ぐ

 米国ワシントンでは「ワシントン地区挺身(ていしん)隊問題対策委員会」が14日午前、日本大使館前で集会を行った。参加者は日本政府が慰安婦問題を公式に認め、被害者に対する謝罪と補償を行うべきだと訴えた。

 これに先立ち、13日夕には、韓国で1000回目の集会が行われる時間に合わせ、ニューヨークの「ホロコースト(ナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺)資料センター」で、元慰安婦のイ・ヨンスさん、イ・オクソンさんとホロコーストの生存者による対話集会が行われた。韓人有権者センターが主催したもので、ニューヨーク周辺に住むホロコースト生存者12人、米国の政治家ら約100人が出席した。出席者のトニー・アベラ氏(ニューヨーク州議会上院議員)は「第2次大戦当時に行われた従軍慰安婦という深刻な人権侵害に対し、日本政府は必ず謝罪すべきだ」と述べた。

東京= 車学峰(チャ・ハクポン)特派員 , ニューヨーク= 金信栄(キム・シンヨン)特派員
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