目指せ、おじんライダー

パート1 還暦に近づいた男のナナハンの免許取得物語。パート2 彼はひとり1832CCに乗る。パート3 夢は夫婦で走る世界の道

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地獄の六時間ぶっ通し教練

今日の家内は、親族の野暮用で名古屋へ出かけるから一日自由にしていていいわよ・夕方四時には家に戻るのよ、との優しいお言葉。でもこのお使いだけお願いね、といわれ言いつけられた大量の食料品の買出しから一日が始まりました。・・うまれて初めてスーパーの開くのを待ちました。九時半です。

時間が惜しい、十分で任務終了、家に戻り会計監査を受け、身支度し、バイク庫へ走り、スクランブル発進をした時は時刻は十時を回っていました。

つまりは夕方四時までに何と六時間もある。私はいったい、今の体力で何処まで走る事ができるのだろう。三時間ぶっ通しで走って、そして戻ってこよう。迷わず選んだ目的地が私の故郷・飛騨高山。

心ははやる・心は焦るがとにかく安全第一で走るのだ、と自分に言い聞かせ、国道を北上しました。最初のハイライトは木曽川と飛騨川の大合流部位・美濃加茂市川合。橋を渡りながら、・・うーん、ここって絵葉書になるロマンチックな場所なんだよねえ。感傷に耽って走ったら、前を走っている軽自動車にあけられてしまっている私。ばかたれ、俺!今日は六時間のタイムレースだ。軽にあけられてどうする。チャンスを狙って追い抜け、世界一のバイクが泣くぞ。

ってな調子で国道41号、飛騨川沿いをひた走りました。どうせなら、美人の女性ライダーが私の前を走っていて、その女のケツをひたすら追いかけたかった。追いかけたのは、しょーもないトラックやら、軽やら。またトラックの後ろは死角だから近づきすぎちゃいけなんですよね。対向車線は、絶え間なく二輪ライダーが走っています。いやあ国道41号って結構、ライダーに人気があるに違いない。でも対向車線の二輪ライダーは、しょーもない男どもばかり。あほくさくて手を振る気にはなれません。

道の駅・白川口に着きました。一時間以上走っています。迷わず休憩。まずは駐車場を一回りパレードします。開いている場所ないかなあ、なんてそぶりですが、実はGL1800を見せ付けたいだけ。ショップに入ってスポーツ飲料を買い、ヘルメットを外して出口でがぶ飲み。これもパフォーマンスです。すかさずバイクに戻り、飛び乗り、クゥイーン、というエンジン音とともにロケットスタート。これが・・なかなか決まっていた、いぇーい。もうたまんない。

下呂も過ぎ、萩原もすぎ、小坂もすぎ、ひた走りです。そろそろ休憩しなくちゃ。高山市久々野町・渚の道の駅に到着。またスポーツ飲料をがぶ飲み。こうばしい鮎の塩焼きに魅せられて迷わずチョイス。ついでにアイスモナカ。昼飯がわりです。そこへなんとGL1500のタンデムが一台、到着した。思わずお話ししてしまいました。買って十一年になる、五万キロ乗られたそうな。私は買って三週間目でまだ五百キロ、免許も取って一ヶ月しか経っていない・去年まではチャリンコだったと告げたら・・お二人とも呆れ顔でした。でもエアバッグとナビを思いっきり気合を込めてご説明して、うーん進んでますねえ、と言わせて大満足。がはは。

実はまだまだ時間があります。迷わず回り道をする事にしました。尚も飛騨川を北上、高山市朝日町まで走りました。そして峠攻め・高山市朝日町の美女峠です。車一台がやっと通れる程度のつづら折の道が十数キロ、延々と続きます。終着点は高山です。とんでもない田舎道にしては結構、交通がありました。意外に多かったのがやはりバイクです。うーむ、この道もバイカーに人気のスポットかも。クラクションを鳴らしながら、ここでこけたら生涯後悔する、と自分に言い聞かせ、なんとか無事に美女峠攻めを終えました。

実は・・・・・美女峠を出て、高山市街に至る間のある信号で、信号赤です、ハイ停止します、と言う事で左足を着地させたら・・地獄でした。うっそー。地面が水平じゃなかった。タチゴ・・と思った瞬間に左へ倒れていました。呆然自失。見たら既に信号は青。迷わず交通整理を行います。何台もの車が呆れ顔で通り過ぎます。暫くして自力で起こそうと思っても、既にエネルギーは無く、二回のトライにびくともしないGL1800。実はその後、三十分に及ぶ格闘が続き、通りすがりの方々に助けていただきました。この場を借りて深謝いたします。渡る世間に鬼は無い。本当に嬉しかった。

気を取り直して、バイクを発進。もうこわくてこの飛騨の田舎道は走れません。滑るように高山市街に到着、時刻は午後二時を回っていました。選択はたったひとつです。このまま中部縦貫道にのり、まっすぐ帰宅する事。ならば家内との約束の時刻・午後四時に間に合います。

生まれて初めてバイクで高速道路を走りました。時速百キロがノロノロ運転にみえます。先ほど信号でタチゴケした事も反省しつつ、

 ははは、走り続ける限りは私はこのバイクを自在に扱えるのだ。
 GL1800で田舎道をトコトコと走るもんじゃない。
 このバイクはハイウェーの女王だ。
 女王様の好きな道を走らなきゃ、白馬の騎士じゃねえ!

と叫んで追い越し車線を走っていたら、ギュイーンと一台のBMWバイクが本線から私を抜いていきました。それは一瞬の事でした。時速二百のような気がしました。おじんはまじ、怖かった。私は実は去年まではチャリンコにしか乗っていない。高速道路はなんと今日が初めて。途端に反省して、私は本線を走る事としました。時速百以上は絶対に出さない事にしました。

サービスエリア・ひるがの高原です。駐車場をパレードしたら・・先ほどのBMWバイクがいました。恥ずかしくてただちにパレードを止めました。ガソリンを給油し、用を足し、スポーツ飲料を飲み、モナカを食べ、もうロケットスタートはやめました。私には走りは似合わない、高速道路ものんびりと走るに限る、と言う事にしました。

途中は自然渋滞のなかをすり抜けに挑戦して百台以上の四輪を追い越し、無事に四時ジャストに我が家に到着し、地獄の六時間ぶっ通し教練は無事に終了したのでした。

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