民主党の小沢元代表の政治資金を巡る事件の裁判で、元秘書の石川知裕衆議院議員の取り調べを担当した検事が証人として出廷し、取り調べには問題は無く、小沢元代表に報告したことを認めた捜査段階の調書は事実に基づいていると主張しました。
みずからの政治資金を巡って強制的に起訴された民主党の小沢一郎被告(69)の裁判は、15日に9回目の公判が開かれ、元秘書の石川知裕衆議院議員の取り調べを担当した検事が証人として出廷しました。裁判では、収支報告書の内容について、小沢元代表に報告したと認めた石川議員らの供述調書が信用できるかどうかが最大の争点となっています。石川議員は、検事から事情聴取を受けた際のやり取りをひそかに録音していて、録音の中で検事は、石川議員から「以前の取り調べで、『特捜部は恐ろしい組織で何をするか分からない』と諭してくれたじゃないですか」と聞かれたのに対して、「うんうん」と答えていました。このやり取りについて、検事は15日の法廷で、「相づちの1つで聞かれたことを理解して答えたわけではない」と述べました。そのうえで、検事は「石川議員は調書よりもさらに生々しいことを話していた」と述べ、取り調べには問題は無く、調書の内容は事実に基づいていると主張しました。午後からは弁護側が脅しなど違法な取り調べが行われたと主張して、検事を追及するものとみられます。