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できごと
【関西事件史】附属池田小児童殺傷(7)監禁された先輩記者
荒らされ放題の現場
まず最初に駆けつけたのが、宅間が住んでいたアパート。事前に聞いてはいたが、報道陣による荒らされ方は想像を絶していた。記者やカメラマンがあふれかえり、道行く人や近所の人に声をかけてもまったく相手にしてくれない。他社の記者にもすでにあきらめムードが漂っていた。宅間がその前に住んでいたアパートもよく似た状況だった。
次に伊丹市の実家に行くと、様子はちょっと違った。父親が断続的に玄関先や台所の窓越しに好き勝手なことをしゃべっており、記者が一時も離れられない状況になっていた。
宅間班のメンバーはこのほかに昔の同級生を探したり、宅間が過去に起こした事件の関係者に取材したりしていたが、何となく限界が見えつつあった。記者に情報が行き渡らず、同じ場所を複数の記者が取材するなど明らかな無駄も多かった。
「誰かが仕切らんと…」
宅間班には先輩記者もいたが、勝手に調整を開始。まずは宅間の過去の居住地を可能な限り割り出して取材先を開拓すべく、少しでも関係のありそうな支局や通信部に電話をかけまくった。過去に起こした事件や裁判記録、役所などありとあらゆる手段を使って判明した居住地に記者を振り分けた。
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