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2011年12月14日(水) 19:11 |
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養殖ノリの色落ち防ぐ新たな実験
香川県の養殖ノリはここ10年生産量が低迷し、特に品質の低下を招く色落ちが問題となっています。 香川大学は、こうした色落ちを防ぐための新たな実験に乗り出しました。
香川県内の有数のノリの産地小豆島の内海湾です。 香川大学瀬戸内圏研究センターは、県や地元の漁協と協力してノリの色落ち防止の実験に取り組んでいます。 実験は、養殖ノリの生育に必要な海水中の栄養分を補おうというものです。 まず、養殖ノリの網の周りにノリスカートと呼ばれる網目の細かいネットを張ります。 その中に、ノリの色落ちを防ぐ肥料を入れます。 肥料はノリスカートの中にとどまり、ノリに吸収されやすくなる仕組みです。 実験用のノリスカートは先月、内海湾に設置され、13日地元の漁協の人が塩化アンモニウムを溶かした肥料2トンをスカートの中にまいていきました。 香川県のノリの生産高は、2000年度の110億円をピークに低迷し、昨年度は33億円にまで落ち込みました。 色落ちによるノリの品質低下が大きな原因です。 研究センターでは今後、ノリスカートの中のノリが実際にどの程度肥料を吸収しているのかなど、検証を進めることにしています。 ノリの色落ちはここ数年、全国的にも深刻になっているだけに、ノリスカートによる色落ち対策が成功するのか注目が集まっています。
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