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2011年12月14日(水) 19:11 |
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児島湾に密度流拡散装置が投入
児島湾内に堆積されている栄養分をノリの養殖場に送り込む作戦として、新たな装置が投入されました
岡山市の児島湾です。 この周辺の汽水域は、岡山県内有数のノリの漁場で県全体の約7割が養殖されています。 しかし、そのノリの生育に必要な窒素やリンなどの栄養分、いわゆる栄養塩がノリの漁場で少なくなっています。 児島湾では、旭川から流れてきた栄養分が湾の奥に堆積。 養殖ノリの盛んな汽水域には、栄養分が行き渡っていません。 そのため、栄養不足でノリが色落ちするということです。 そこで、岡山県は地元の企業などと連携して、ノリの生育に必要な栄養塩を児島湾から湾の外に流しだすように循環させる実験を始めました。 実験の核となるのが密度流拡散装置です。 装置は、岡山市のナカシマプロペラが開発しました。 海中でプロペラを回転させることで、栄養塩が多く、堆積する海の底などの海水を吸い上げ、循環させることが出来るといいます。 また、児島湾の奥は栄養塩が多くなりすぎて、夏場、魚や貝などにとっては酸素が不足する傾向があります。 つまり、この装置を稼動させれば、ノリに栄養分を送るだけでなく、湾内の富栄養化の防止にもなるというわけです。 岡山県では装置の稼動実験を続け、成果を確かめることにしています。
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