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国際
【海洋警察官殺傷】流血の海、中国漁船の凶悪化浮き彫り
事件を受け韓国海洋警察庁は12日、銃器使用条件を緩和すると表明。これまで隊員に危害が加えられた場合に限っていた実弾発砲を、今後は違法操業船に接近する段階から積極的に行うと警告した。
おのなどで武装
黄海の韓国EEZはワタリガニやイシモチの良好な漁場で、これまでも中国漁船の違法操業が多かった。2001年に漁業協定が結ばれ、今年は1700隻に限り操業が許可されている。しかし、実際に周辺海域で活動する中国漁船は1万隻を超えるとみられ、最近は船団を組み、組織的に違法操業する例が目立っている。船員は鉄パイプやつるはし、おのなどで武装し、取り締まりに当たる韓国係官の負傷者はこの5年間で30人以上に上る。昨年12月には中国漁船が海洋警察の警備艇に体当たりし、中国側の2人が死亡・不明となったほか、韓国側の4人が負傷する事件が発生。この時は、最大の貿易相手国である中国との外交関係を配慮した韓国当局が中国船員を不起訴としたため、韓国内では政府の対中弱腰外交に批判が集中した。
拿捕件数、昨年上回る
その後も中国漁船の違法操業や暴力行為は続き、今年に入って韓国当局は12日までに、違法操業を理由に中国船を中心とした外国漁船472隻を拿捕。昨年1年間の330隻を既に43%上回っている。
一部の漁船には中国海軍の兵士が漁民に姿を変えて乗り込んでいるとの情報もあり、中国国内で軍強硬派の発言力が勢いづいている事情を背景に、偶発的事件から日中、中韓の軍事的衝突にエスカレートする危険性を指摘する声すら専門家の間では上がっている。
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