「真央、反抗期みたい。真央ははっきり言うのよ。あの顔で得しているけれど」と言ったのは08~09年ころ。「もう、ママと練習するのは嫌だ」。浅田選手が涙ながらに反発したこともあったが、やっぱりママは特別な存在。同時期、一生懸命に写真を撮っている浅田選手に遭遇したことがある。「ホテルで待ってるママに見せるの」とうれしそうに話していた。
バンクーバー五輪の後、ママはめっきり姿を見せなくなった。「バンクーバーで燃え尽きたんだって」と、風の噂で耳にした。10年9月、佐藤信夫コーチについてから、ママの話題も出なくなった。
最後に姿を目にしたのは昨年12月の全日本選手権。小さいころから、浅田選手のマッサージはママの仕事。「マッサージャーよ。試合は見ない、見ない」。笑顔で話していた。以降、体調が悪くなっていったのだろう。連絡もとれなくなった。
それと並行するように、浅田選手は車の免許をとったり、めっきり大人びていった気がする。「でも真央ちゃんには大きな存在よ。よーく『ママにも教えてあげなきゃ』って話してるもの」と佐藤久美子コーチ。多分、ママが心配だったのだろう。しかし、浅田選手はそんな感情をおくびにも出さなかった。
(原真子)
「スポーツ」の週刊メールマガジン配信中
人気記事をまとめてチェック >>設定はこちら
ラグビーの大学選手権が18日、東京・秩父宮ラグビー場などで開幕する。同大(1982~84年度)以来、史上2校目の3連覇に挑む…続き (12/13)
亡くなった浅田真央選手の母・匡子(きょうこ)さんのことを浅田選手と同様、私たち記者も「ママ」と呼んでいた。2005年のグランプリ(GP)ファイナルで優勝して国民的人気者になってから10年2月のバンク…続き (12/9)
今月、男子テニスで日本人歴代最高の世界ランキング24位(21日現在は25位)になった錦織圭(21、ソニー)は驚いている。
「年内にトップ30以内(が目標)と言っていたけれど、こんな簡単と…続き (11/26)
イチロー、どうなる契約延長交渉 (11/28)
サッカー・クラブW杯開幕…柏が初戦で見せた「成熟」 (12/10)
大リーグで燻るストライクゾーン変更の臆測 (12/12)
肉食系と草食系…サッカー五輪予選で浮かんだFW像 (12/4)