1937年に旧日本軍が中国・南京を陥落させた12月13日に合わせ、「広島県日本中国友好協会青年委員会」などでつくる実行委は12日夜、「平和と友好を誓うつどい」を呉市内で開いた。南京大虐殺に遭遇しながらも生き延びた陳桂香さん(86)が証言し、市民ら約30人が聞き入った。
74年前、陳さんが暮らしていた南京郊外の村に4、5人の日本兵が来た。正午ごろだった。いとこは強姦されて連れ去られた。トイレに隠れた陳さんは兵士につかまって髪を引っ張られ、顔を平手打ちされた。「この子はまだ小さい。助けてやってくれ」と請うた祖母は、銃剣で殴られて死んだ。兵士に連れて行かれたが隙を見て逃げた陳さんは「おばあさんが亡くなり、死ぬほど泣きました」と語った。
参加者の「どうしてつらい体験を語ろうと思ったのか」という質問に、陳さんは「歴史をきっちり心に刻みつけ、過ちを繰り返さないように」と話した。実行委の由木栄司さん(56)は「日本軍が犯した最大、最悪の戦争犯罪をしっかり我がものとして考え、誤った歴史を繰り返さないよう誓いたい」と語った。【樋口岳大】
毎日新聞 2011年12月14日 地方版
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