昨日の「Google+は体にあわないわぁ」には多くの反響をいただきましたが、改めてGoogle+について考えたことを少し書いてみます。

主張はともかく、いたずらに人の感情を刺激するのはよくないと思いますよ。

リスペクトする方に、こんな注意を受けました。たしかに関係者にご迷惑をおかけすることになったとしたら、それは申し訳ないです。ごめんなさい。

さて、よくFacebookの特徴に実名制をあげて、実名ゆえに発言に責任が求められ、場が荒れないなどと解説するソーシャルなんちゃらが多いですが、あれは勘違いです。

そもそも、実名か匿名(ニックネームなども含めて)かという議論を始めると長くなるので、それはまた今度にしましょう。

Facebookが日本で流行し始めた頃は、既に何年も前から登録していたITリテラシーの高い人と、ビジネスに使えそうだぞということで飛びついた商売人で日本のユーザーが構成されていたので、基本的には荒らして得をするクラスタではなかったということです。

そして、実名か匿名かということとは別に、Facebookは[いいね!]を基本とするWebコミュニティなので、もちろんネガティブなコメントも投稿可能ですが、いいね!な空気がデフォルトなんです。

とはいえ、Facebookで企業などが炎上する可能性は否定できません。過去にもDKNYが毛皮を使うことに反対する大規模なネガティブ・キャンペーンが行われました。
Anti-Fur Protesters Take Over DKNY’s Facebook Page

そして先日、「Facebookは底辺高校?!」という記事を書きましたが、日本でも一般の人に浸透(ぶっちゃけて言うと大衆化)しつつあるので、Facebookで大炎上が起こるのも時間の問題でしょう。

さて、昨日はFacebookを底辺高校Twitterを道場に例えましたが、Google+はなんなのかな?と考えた時に出た結論が公立中学です。

Google+の実名ルールに関しては、運営側でも方針がゆれているようですが、私の観測範囲ではほぼ8割くらいの人が、実名のようなものを使っています。アルファベットだったり、ニックネームだったり、さまざまですが、プロフィール欄などを見ると、住んでいる地域や職業なども書かれていて、友達が見ればどこの誰だかわかるような状態の方が多いです。

今回の私のコメント欄に限らず、Google+上のそこいらで2ch的なノリで荒れている状況が見受けられます。もちろん、ほのぼのとした交流でGoogle+を楽しんでいらっしゃる方もたくさんいますが。

つまり、ふつうの人もいれば、ソーシャルヤンキーもいる、それを底辺高校であるFacebookのように徹底的に取り締まり、退学処分にできないのが、Google+という公立中学なんです。

実名だったら荒れないとか、発言に責任が求められるというのは幻想です。
もっと言うと、実名でなんでも自由奔放に発言できる社会的立場のない人達は怖いものなしなんで、同じ土俵で戦ってはいけないということです。

そこいら辺をこの本では、どんなふうに書かれているのか読むのが楽しみです。




UEDA Naoko

Special

- PR -
コメント

コメントを投稿する
メールアドレス(必須):
URL:
コメント:
トラックバック

http://app.blogs.itmedia.co.jp/t/trackback/77444/27594821

トラックバック・ポリシー


» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP


プロフィール

上田 修子

上田 修子

テクニカルライター。著書に『はじめて仕事で活用する ビジネス・フェイスブック』など。

詳しいプロフィール

カレンダー
2011年12月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
カテゴリー

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 障がい者とともに農業の在り方を変える、京丸園の取り組み
京丸園が家族経営から企業経営へと脱皮するきっかけとなったのは、14年前に採用した1人の障がい者だった。(12/13)

news094.gif グループウェア陣営の宣戦布告
グループウェア大手のサイボウズが先週発表したクラウドサービスは、企業向け情報共有ツールをめぐる新たな戦いの始まりを告げるものといえそうだ。(12/12)

news094.gif ジョブズならどうするか、などと考えるな
約260人のブロガーが、ITにまつわる時事情報などを日々発信しているビジネス・ブログメディア「ITmedia オルタナティブ・ブログ」。その中から今回は「今年の漢字」「ジョブズ」「サービス」「寄付」などを紹介しよう。(12/10)

news094.gif 2塁打の人間の生き方
「人のすごいところを見ると、すぐにうらやましく思ってしまう」――自分は徹底的に“普通”だと話す高木芳紀さんは、ブログのタイトルも「普通のおじさんとソーシャルメディア。」と“普通”だが、実は著書が3冊ある。(12/8)

news094.gif 郊外型データセンターの今とこれから
業界各社の郊外型データセンターの展開は、今後の日本のIT産業の行方を左右する重要な取り組みの1つだ。(12/1)

Special

- PR -

サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ