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最終更新:2011年12月12日(月) 22時13分

4月発見の遺体、リポーターの奥山さんと判明

 今年4月、東京・調布市の植物公園で見つかった男性の遺体が、3月から行方が分からなくなっていたテレビリポーターの奥山英志さんの遺体だと確認されました。

 3月から突如、行方不明となっていたリポーターの奥山英志さん(62)。都内で今年4月に発見されていた遺体の指紋を鑑定した結果、12日になって奥山さん本人であると断定されました。

 「奥山さんとみられる遺体はこちらの公園で、首を吊った状態で発見されたということです」(記者)

 東京・調布市の植物公園。警視庁によりますと、遺体は個室トイレで発見されました。首を吊った状態で遺書などは見つかりませんでしたが、検視の結果、事件に巻き込まれた可能性はなく、自殺とみられるといいます。

 「とにかく自分で足で稼いだ取材をしたいっていう部分からのめりこんでいって・・・」(奥山英志さん、去年2月)

 ワイドショーなどのリポーターとして、20年以上にわたり取材の最前線に立ち続けた奥山さん。しかしここ数年は、仕事が激減していたといいます。

 「もしかしたら悩んでいたのかもしれない。深夜番組のレギュラーがあったのですよ。でもそれがなくなって、やっぱりレギュラーがないと、つらいじゃない」(25年来の友人 元リポーター 阿部光利氏)

 家族が捜索願を出したのは今年5月。しかし、すでにその頃には、奥山さんは自殺していたことになります。

 警視庁のホームページにある不明者の相談コーナーには、「4月10日発見の遺体」として奥山さんの遺体についての記載がありました。発見場所や推定年齢、身体的特徴に加え、遺体が身に着けていた着衣や所持品などの写真も載っています。しかし、これも身元の早期判明にはつながりませんでした。

 警視庁によりますと、東京都内で1年間に見つかる身元不明遺体はおよそ200体。一方、行方不明者の届出は4000件にのぼり、その照合作業は鑑識課の職員が手作業で行っています。奥山さんの場合は、捜索願が自宅のある神奈川県警に提出されていたため、東京都内で見つかった遺体との照合に時間がかかった可能性もあります。

 「警視庁であれば警視庁管内、東京都内の資料を全部チェックした後、警視庁管内からの失踪者じゃないとなると、隣接警察にL\$,8~$1$i$l$k!W!JF|K\9TJ}ITL@
 さらに警視庁で行方不明事案にも携わった元捜査員は、捜索願が出されても積極的に捜査が行われない場合も多いと指摘します。

 「事件性が予測できる場合であれば良いが、奥山さんの場合は(事件性など)情報がなく、いなくなったわけですから、大人の方はかえって捜すこと自体が人権侵害だということで、まず積極的には捜しません」(日本行方不明者捜索支援協会 元警視庁 田原弘氏)
(12日17:15)

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