佐賀県は11日、九州電力玄海原発(同県玄海町)3号機の放水口で、9日午後3時の放射線測定値が通常の変動範囲を上回る数値を示していたと発表した。3号機では9日午前10時50分ごろ、放射能を帯びた1次冷却水が1.8トン漏れるトラブルが発生しているが、九電はトラブルとの関連を否定し、原因を調査するという。
同県原子力安全対策課によると、モニターが示したのは473cpm(測定器に1分間に入ってきた放射線の数)。通常の変動範囲は433~472cpmとなっている。放水口からは2次冷却水を冷やすのに使われた海水のほか、発電所内の汚染水を浄化処理した水なども排出される。九電は9日は処理水を放出していないと説明しているという。
測定値は降雨などの自然条件で変動範囲を超えることもあり、昨年12月には雨で507cpmを測定した。9日朝にも雨が観測されている。また放水口周辺に貝類が付着した場合も、貝類の放つ放射線により値が高くなることがあるという。
モニターは同県環境センター(佐賀市)が常時測定している。データを10日に回収した担当職員は週明けに九電に確認しようと判断したが、11日の別の担当職員がトラブルとの関連から、急きょ九電に確認したという。
9日の冷却水漏れは3号機の原子炉補助建屋内で発生し、九電は建屋内で汚染水を回収し、外部には漏れていないとしている。汚染水の濃度など詳細は明らかにしていない。
毎日新聞 2011年12月11日 21時08分(最終更新 12月11日 21時52分)
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