ROUND TABLE featuring Nino


どこまでも優しくスウィート!
たくさんの幸せがあふれ出しそうなキラキラ宝石箱♪

 ROUND TABLE featuring Ninoとして2年4ヶ月ぶりのサード・アルバム『Distance』をリリース!Ninoのキュートなヴォーカルが、北川勝利と伊藤利恵子の創り出すサウンドにピッタリとフィットし、クロスオーヴァーな世界へと連れて行ってくれる。恋する女の子の気持ちの歌詞に大きくうなずいたり、ちょっぴり切なくなりながらも、Ninoのヴォーカルが元気づけてくれる。もう少し頑張ってみようかな。彼らがポンと背中を押してくれるから……。

■初登場なので、今までの活動を教えて頂けますか?
北川:もともとは、大学のジャズ研究会のサークルで、いろんなジャンルのバンドをやっていてメンバーも入れ替わり立ち代わりし、最終的に僕らとドラムの3人になって、その時点でROUND TABLEって名前をつけたんです。で、いろんなコンピ・アルバムとかに参加しつつ、活動してきて。結局は僕らだけで今に至ると。
リエコ:デビューして、10年くらいになりますかね。
北川:で、しばらくしてコンシピオっていう、高橋幸宏さんがやってるレーベルから、ROUND TABLE単体のCDを出しましょうってことになってミニ・アルバムを2枚出させてもらったんです。
■では、Ninoさんとの繋がりは?
北川:自分たちはアレンジや、楽曲提供とかも平行してやっていたんですが、たまたま、ある女の子のための曲を書いてくださいって言われて作ってて。でも女の子が歌う曲なんで僕が歌っても、かわいくない。気持ちはかわいく歌えますけど(笑)。だから、近所に住んでる子に、ちょっとデモテープで歌ってくれる?なんか奢るから!と頼んで何曲か歌ってもらったんです(笑)。それがある人が聞いて気に入ってくれて「これ誰なの?」て感じになって。
■もしかして!その近所の子がNinoさん?!
北川:そうなんです!本人の意思とは関係なく「是非、このままやりましょう!」って(笑)。それが、ROUND TABLE featuring Ninoの始まりでファースト・シングルなんです。しかも、スタジオじゃなくて僕ん家で録った仮歌が本チャンになったんですよ。
■なかなかない、すごい経緯ですよね。
北川:誰かに提供した曲とかだったら、そのまま普通に変名でも勝手に名前作って出してもいいかなと思ってたんですけど、楽曲的にもすごく自信もあったし、変に企画だけなかんじっていうより、ROUND TABLEっていう名前にそってやっても全然恥ずかしくなかったから。ROUND TABLEの平行した活動の1つという位置づけで、ROUND TABLEっていう名前も背負っていきましょうって。
■Ninoだからってことですよね。もともと、彼女は歌を歌ってたりしていたんですか?
北川:いや、音楽を好きなのは知っていましたけど、バンドをやる気とかは全くないんです(苦笑)。すごく上手い人を呼んでレコーディングしてもいいけど、テクニカルな面より、その子の持つ雰囲気って作っても作れないものだから。そう考えててたら、Ninoが歌ってるのを聴いて、わりと歌えるんだなって。
■そういう経緯だったんですね。
リエコ:Nino自身、歌うのは単純に好きみたいで本当に一生懸命なんです。できることはベストを尽くしてやりたいと。
■今回のアルバム『Distance』を聴かせていただいて、癒されるというかハッピーな気分というか、アットホームな温かい気持ちになったんですよね。みんなが自然体な感じ。
北川:ROUND TABLE自体も、テーマでいろいろやったりしてきてたんですけど「featuring Nino」の時に、Ninoの声があってすごくいい曲といいアレンジがあったら、こう音楽のスタイルで作ってくんじゃなくて、ただいい音楽を作りたいっていう。今回3枚目ですけど、どんどんこう進んできて、すごく音楽的にいろんなものが入ってるんだけども、この曲はここが何とか的だねっていうよりは好きなものがあちこちに折り重なって入ってるものが作れるようになってきたのかなと。
■なるほど、でも2年4ヶ月のブランクもありつつ。
北川:そうですね。でも、今年は何枚出すぞ!みたいな感じの活動ではないので(笑)。すごく毎回毎回、自分たちの思っている以上のクオリティのものをしっかりと残せている自信もあるし。それが繋がっていけてるかなって。あくまで自然体です。
■Ninoの声も、可愛いだけじゃなく優しく響いて、心に残る感じで、本当にピッタリとフィットしてますよね?
北川:僕は声にキャラクターはあるべきだと思うし、ないとつまんない。なんかそれがこう媚びた感じではなく、だからと言ってあんまり引っかかりがないのも……。僕らはバックの音楽、声を含めて、Ninoの声を真ん中にして一緒にやろうって集まったからピッタリなんじゃないかな。
■それから、リエコさんに歌詞についてお伺いしたかったんですけど、どういう心境時に書かれてるのかなって、まぁ同姓として頷けるところが多々あって。
リエコ:嬉しいです。共感っていうか、いろんな人がいろんな可能性で受け止めてもらったらいいなっていうのはあるんですよね。ある程度のシチュエーションとかの設定は大枠でありつつ。だから書くときは、限定しすぎないようには書いてはいますね。でも、自分の書きたい事が中にはあって、それが上手く人に伝わるといいなとは思ってますね。
■自分が幸せな時に聴いたらすごく幸せになるし、でもちょっと落ち込んで泣いてても、これを聴くと笑顔をになれる感じなんです。すごく共感してもらってるなって思いながら聴けるようなところがすごくあったんです。
リエコ:そうですね。日々、普通に悲しいとか嬉しいとか、楽しいとかいろんなシチュエーションといろんな感情が巻き起こってるじゃないですか。でもそれを、その時だけの限定の話で書かないっていうのはありますね。1つだけのシチュエーションを思って書くとかではなくて。こういうことがあって、こういう気持ちになった。その気持ちの動きや、何でこういう気持ちになったのかなって。
■だから居心地がいいのかなぁ。すごく聴き心地がいい。
リエコ:あと、こういう感情の後ってこういうことになるね、とか。こういうのが聴きたいね、とか。そういう前後も含めて考えて、それを包むようなかんじで書くようにしてて。書きたいことは真ん中にあるので、みんな受け止め方って100人いたら100通りだとは思うんですけど。例えば、芯の温かい感じだったり、何かあっても優しい気持ちでいてほしいなとか。そういう気持ちになれなさそうな時は、これを聴いて、ちょっと和んでもらえたらいいなと。一個一個の出来事よりも、出来事で発生する何か、感情みたいなもの、そのとき思ったことの、一つ一つを込めていけたらなって。そこに共感してもらって、ちょっと温かい気持ちになってくれたら嬉しい。ただ日記的な「私こうだったの」っていう風に感情をぶつけるだけだと心まで届かない場合もあるのかもしれないなって。こうして、歌詞を読んでこう思ったっていう会話は、なかなか普段直接的にしないのですごく嬉しいですね。ありがとうございます。
■いえいえ、こちらこそ(照笑)。最後に今後のROUND TABLEとしての活動を教えて頂けますか?
北川:ライヴはコンスタントにやってはいきたいなと思ってますね。最近のライヴのメンバーは固まってきているので。そのメンバーでの、いいところを音源にできたらいいなと企画中ではあります!
リエコ:そうですね。後は、やっぱりNinoの魅力的な歌を聴いてほしいっていうのと、さっきちょっと言った歌詞の部分で、聴いてくれた人、それぞれの受け止め方で何か温かいものとかが、その人に残るといいなと思ってます。

Interview&Text : Limo Hatano