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「真央は気丈」父・敏治さん明かす

デイリースポーツ 12月11日(日)7時50分配信

 フィギュアスケート女子の浅田真央(21)=中京大=の母・匡子(きょうこ)さんが9日早朝、名古屋市内の病院で死去した。48歳。カナダ、ケベックで開幕したGPファイナルを欠場し、9日に帰国した真央だったが、最愛の母の最期には間に合わなかった。静かに眠る母と対面した浅田は、家族とともに名古屋市内の自宅に戻り、10日は一緒に家族水入らずの時を過ごし、気丈にふるまっているという。通夜は11日、告別式は12日で、ともに名古屋市内で近親者のみで行う。

 悲しすぎる現実を、真央は必死に受けとめようとしていた。カナダから帰国後、名古屋市内の病院に直行し、帰らぬ人となった母と対面。その後は姉の舞とともに自宅に戻り、10日も家族だけで過ごした。

 喪主を務める父敏治さん(53)はマネジメント会社を通じ「舞も真央も、母のやすらかに眠っているような顔を見て、やっと苦しかった闘病生活が終わったことを自分たちなりに納得し、気丈にしています」と、娘たちの様子を明らかにした。

 緊急帰国したが、間に合わなかった。真央に匡子さんの容体が急変したという連絡が入ったのは、現地時間の8日朝。3年ぶりの出場だったGPファイナル欠場を決断し、カナダ・ケベックを出発。シカゴ、成田を経由して9日夜に中部国際空港に到着したが、約20時間に及んだ移動時間は、あまりにも長すぎた。

 浅田姉妹にとって、匡子さんは最大の理解者だった。幼少期から毎日のようにスケート場へ車で送迎し、自身のバレエの経験を生かした技術的なアドバイスを送った。練習環境に恵まれなかった期間は氷を求め各地のリンクを転々とし、移動の合間に仮眠できるように車内に布団も積んでいた。「真央が天才と思われる人が多いかもしれないけど、実際は舞の方がそういう面がある。練習しないでも、簡単に難しいジャンプを跳べちゃうから。それに対抗するように真央は必死に練習していた。あの2人はいいバランスなんです」。愛娘2人の成長が、匡子さんの何よりの楽しみだった。バンクーバー五輪で銀メダルを獲得した真央も、誰に見せたいかと問われると「お母さんです」と即答したほど、強い絆で結ばれていた。それだけに、今後の競技に影響が出ることも懸念される。

 11日の通夜、12日の告別式は、匡子さんの生前からの強い意向もあり、家族だけで執り行う。敏治さんは「今後とも娘たちを温かく見守っていただけますようお願いいたします」と、結んだ。

 真央にとって、復活の兆しを見せたシーズンで、突如襲った大きな悲しみ。ただ、ゆっくりでもいい、きっと乗り越えてくれることを誰もが願っている。

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最終更新:12月11日(日)16時29分

デイリースポーツ

 

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