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女性は男性より「強い悲しみで簡単に心が壊れてしまう」

2011.12.10 21:00

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【女性は男性より「強い悲しみで簡単に心が壊れてしまう」】

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失恋や死別のような、強烈なストレスが突然襲いかかってきた時、女性は男性の7～9倍の割合で『ブロークンハートシンドローム』に罹りやすいとの研究結果が明らかになりました。

ブロークンハートシンドロームは文字通り“胸破れる”症状、つまり心臓発作や、心臓発作のような症状が出るとのこと。たいていの場合後遺症なく回復するそうですが、深刻な結果になるケースもあるようです。

アメリカの全国紙USA TODAYのニュースサイトから、女性の罹患率が7～9倍のブロークンハートシンドロームについてお伝えいたします。

まずは、実際に夫を亡くしたばかりの女性のケースをご紹介します。2005年に夫が重篤な心臓発作を起こした時、シンディ・ビゾンさんはすっかり動転し、おびえていました。

手術室へと夫を見送った後、彼女はナースステーションで倒れてしまいます。そしてブロークンハートシンドロームと診断された彼女は、夫と共に治療を受けることとなりました。

しばらくして双方とも無事回復しましたが、彼女について、多くの症例を診てきたペンシルバニア大学の心臓障害専門のマリエル・ジェサップ医師は「典型的なケース」と言います。

ブロークンハートシンドロームは、1990年頃日本人医師により発見され、たこつぼ心筋症と命名されました。

“たこつぼ”は、正常に収縮しない左心室の形をたこつぼに例えたことからの命名だそうで、英語でも“tako-tsubo cardiomyopathy”とそのまま呼ばれています。

これは、ものすごくレアな日本語が国際化してしまった例ですね。

……閑話休題。このブロークンハートシンドロームは、大きなショックに襲われた時に起きるものだそうです。

さらにこのショックが、喜びであっても起きるというから困りもの。高額の宝くじに当たったとか、ひいきの球団が優勝したとか、そういったことでさえ引き金になりえます。

これは、大きなショックが引き金となって、アドレナリンやその他のストレスホルモンが亢進し、その結果、心臓のポンプ機能がうまく働かなくなってしまうのが原因だそうです。

鼓動や血液中の物質が心臓発作に特有の変化を起こしますが、動脈閉塞は起こしません。たいていの場合週単位で回復しますが、ごく稀に命を落としてしまうケースがあるとのことです。

悲しみのあまり胸破れて死に至ることが、実際にありえるということですね。それにしても、女性に非常に多いのは、何か理由があるのでしょうか。

それとも、男性が薄情なのでしょうか。

同じような疑問を抱いたのは、やはりブロークンハートシンドロームを多く見た経験の持ち主である、アーカーソー州立大学のアビシェク・デシュムク医師です。

「女性ばかりにこういう症状が出ることに、以前から関心がありました」と語るデシュムク医師は、全米1,000箇所前後の病院データベースを用いて、初の大規模調査を行ったとのことです。

その調査によると、2007年にブロークンハートシンドロームは6,229件記録されており、そのうち男性が起こしたものは671件と、10.8％を占めるのみです。

高血圧や喫煙など、心臓病に関連する要因を調整したところ、女性は男性に比べて、7.5倍ブロークンハートシンドロームに罹りやすいという結果が出ました。

やはり男性は、女性よりも薄情なようですね。

また55歳以上の女性は、55歳未満の女性の3倍罹りやすく、55歳未満の女性は、男性の9.5倍罹りやすいとのことです。

このような分布を示す明確な理由は、まだ明らかになっていませんが、ホルモンの関係や、男性の方が心臓細胞のアドレナリン受容体が多いことなどを挙げる研究もあります。

いかがでしたか？　ストレス強度は別としても、男性の方が、瞬時のアドレナリン亢進に強い構造になっているのかもしれません。

女性は“瞬間的にはかよわい”と知って、くれぐれもご注意を！

【参考】

※ More women have broken heart syndrome – USATODAY.com

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