酒井　強行出場　「痛いなんて言ってられない」

　トヨタ・クラブワールドカップ（Ｗ杯）で１回戦を突破したＪ１王者の柏は１１日、愛知・豊田スタジアムで行われる準々決勝で、北中米カリブ海代表のモンテレイ（メキシコ）と対戦する。一部公開で行われた試合前日の練習には、オークランド戦（８日）で左膝を負傷したＤＦ酒井宏樹（２１）も合流。順調な回復ぶりをアピールし、「痛いなんて言っていられない」と意気込みを示した。

　左膝を故障し、モンテレイ戦出場が不安視されたＤＦ酒井が、笑顔でチーム練習に戻ってきた。「大丈夫です。痛みはありますが、試合ができないほどではない。痛いなんて言っていられませんよ」。順調な回復ぶりを訴えており、１１日のモンテレイ戦での先発出場が濃厚となった。

　１回戦のオークランド戦の後半１９分。クロスボールを上げた直後、左膝をひねってうずくまり、そのまま途中交代。９日の練習には参加せず、病院で治療に充てた。

　１０日午前には、１人でランニングを行い、異常がないことを確認した上で、午後は黄色のスパイクを履いて練習参加。この日は練習終了直前１５分間だけ公開されたため、酒井のプレーぶりを確認することはできなかったが、ＤＦラインの１人として戦術確認にも加わったという。ネルシーニョ監督も「試合の日までにどこまで回復するかだが、すごくいい傾向」と、酒井の試合出場を信じて疑っていない。

　今季は２７試合出場で７アシスト。６月にＵ−２２代表入りし、ベストイレブン、ベストヤングプレーヤー賞（新人王）を獲得。来季も柏残留を明言しているが、ブラジルの名門サントスから正式オファーを受けた飛躍の年を、ケガで終わらせるわけにはいかない。「これくらいで休んではいられない。（モンテレイ戦は）楽しみですね」。左膝の痛みは、モンテレイ戦の勝利で癒やすつもりだ。　（相原俊之）