ニュースランキング

'11/12/11

日韓EPA、交渉再開へ 非関税障壁も協議

 日韓両政府は2004年以降中断している経済連携協定(EPA)締結交渉を12年前半に再開させる方向で調整に入った。交渉再開の大きな障害となっていた自動車、流通の規制など日本の非関税障壁撤廃については、EPA交渉の中で協議していく見通しとなった。複数の日韓関係筋が10日、明らかにした。

 17日に京都で行われる李明博イ・ミョンバク大統領と野田佳彦首相による首脳会談でも、来年前半の交渉再開を目指すことで一致するよう詰めている。

 野田政権は2国のEPA、自由貿易協定(FTA)締結を促進することで環太平洋連携協定(TPP)交渉参加に弾みをつけたい思惑がある。韓国側も日中韓FTA交渉の早期開始に向け、日韓EPA交渉を再開することが必要と判断した。ただ、韓国側は対日貿易赤字の改善も強く求めており、交渉は難航必至で合意に達するまでには時間がかかりそうだ。

 また、米韓自由貿易協定(FTA)批准で李明博政権に対する韓国国内の反発が収まっていないため、首脳会談ではこうした点にも配慮したやりとりが交わされる可能性もある。

 日本政府筋は「月単位の具体的な交渉時期まで決めなければ、首脳間で交渉再開の目標設定には踏み込めるのではないか」としている。

 首脳会談では交渉再開に向けた局長級の事前協議を来年の早い段階に実施する方針で合意。韓国側が求めている日本が競争力を持つ部品・素材分野で投資や技術移転を促進する方針も確認する。

 日韓EPA交渉をめぐり野田首相と李大統領は今年10月の会談でも事前協議を加速させる方針を確認していた。




HomeTopBackNextLast