韓国の経済成長減速 ３．８％に

12月9日 16時29分

韓国の中央銀行の「韓国銀行」は、ことしの経済成長について、ヨーロッパの信用不安問題による世界的な景気の減速を受けて、当初の予測を下回る３．８％となる見通しを示しました。

韓国銀行は、９日、ことしの経済成長の見通しを発表しました。それによりますと、ヨーロッパの信用不安問題による景気の減速を受けて、好調な輸出の勢いにブレーキがかかりつつあることから、ＧＤＰ＝国内総生産の伸び率は、当初予測の４．３％を下方修正して、３．８％となる見通しを示しました。そして、来年も世界的な景気の減速が続くと予想されることから、経済成長は３．７％にとどまるとの見通しを示しています。これについて、韓国銀行は、経済の柱となる貿易で、ことし２０％前後の成長を果たした輸出の伸びが大きく鈍化するため、来年の貿易黒字は半分程度に落ち込むためとしています。韓国政府としては、年明けにも発効するアメリカをはじめ、ＥＵ＝ヨーロッパ連合やインドなどと結んだＦＴＡ＝自由貿易協定を軸に、貿易の拡大や外国からの投資の誘致を図り、成長を促したい考えです。