9月25日(木)
コメディユニット磯川家 (連射企画~2本立て続け公演)
【となりのおうちは「柏木さん」。】
http://isokawake.com/
インディペンデントシアター2nd
19:00
作、演出 | 保木本真也 |
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出演 島岡亮丞、上野淑子、田中誠行、高木真理子(売込隊ビーム・ヤカン)、マツイカヅアキ、見上寿梨(村田堂本舗)、信原久美子、村上研太、馬目知幸(馬目不満足)
観終わった後の爽快感。
大好きなアーティストのライブをフルボリュームで脳髄を揺らした後に似ている開放感。
その幸せの時間に自分を委ねられた奇蹟を僕は神に祈る。
言葉の暴力というものがある。
これは舞台の暴力ではないか?
これほどまでに脱力感を擁する舞台、なかなかにない。
昨日、僕はこの衝撃をまともに感じ、連日劇場へ足を運んだ。
間違いなかった。
劇場を出る足取りは軽く、出演者の誰もが愛しくてならない。
まず主人公である 柏木美香 を演じる 【見上寿梨(村田堂本舗)】さん。彼女が抜群の表現力で僕らをぐいぐいと引き付け、突き放し、媚び甘え、しれっとトボケる。その変幻自在の二重人格は、僕らに記号のように易々と伝わる。そうした事実が彼女のとてつもない実力を僕らに知らしめている。あの空トボケた憎らしいあの表情はどうだ?あの何もかものヨロイを脱ぎ去った時の丸裸のハニカミはどうだ?激昂するSッ気たっぷりの『鉄火娘。』の素晴らしさはどうだ?途中しなやかに突き出された飛び蹴りのおみ足はどうだ?嗚呼!どの顔も彼女の月の満ち欠け。等身大でありながら、パーソナルな彼女が可愛い。多分、素もこんな感じなのだろうか?
小山田直樹 を演じる 【島岡亮丞】さん。島岡さんの何ともたまらない表情と『間』は天性のものなのだろうか?「何故かもてるのよ!」と、美香に言われる事が納得のキャラ。いやしかし島岡さん自身も、もしかしたら小山田直樹そのものかも知れない・・・・などと思いつつ、・・・・・・・・・・・・・・・・・・モテるだろうな・・・・・・・と思わずにはいられないほどの愛らしさ。育毛に精を出さずとも、立派な武器になっている事を誇りに思って!などと勝手な事を書いてすみません!アンケートにも一番気になるキャラは小山田直樹と書きました。とにかくビビりで気の小さい小山田のキャラは最高!
山田明日香 姉を演じる 【信原久美子】さん。一番振り回される難役を、包容力と爆発力と切なさと心強さとで易々と演じられた。「キツイよ」「痛いよ」「降りる!」「うっとーしーなー」「信じられないよ」など数々のツッコミ芸を華麗に披露!凄い。その精神的身体能力は職人芸に匹敵する。もし許されるならば彼女と二人、ボケ突っ込みの豪華客船琵琶湖一周に出かけたいところである。気持ちのいい【間】を持つ事が役に求められたものだろうが、信原さんはそのハードルを、2008年北京オリンピック女子棒高跳びで5m5cmの世界新記録を樹立したロシアのイシンバエワを彷彿させる(笑)
柏木健介 弟を演じる 【村上研太】さん。なんだ・・・・・・?あの身体能力は?舞台上で飛び跳ねる姿は、まるでCG。そうまるでコンピューターグラフィックなのだ。おバカ丸出しのキャラを、ウルトラハイテンションで駆け抜けられた。いつでも『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで』の【ハイテンション・トーナメント】に出場できる!あの話し方から途中、突然に『素』に切り替える所など、恐ろしい密度で役柄を浸透させている。凄い。村上さん凄いよ。・・・・・・で、この役を初演ではあの斉藤コータさんがされていたという!「えええええええええ????」何それ???どんなアプローチをされたのか?想像は妄想を突き破りそうになる。
柏木強 父を演じる 【田中誠行】さん。その存在感は秀逸。言葉ではない。声量でもない。ただ存在感がある。その存在感を更に強固にしているものがある。顔である。その強烈な武器はわざわざ舞台で声に出して言わずともおのずと分る。田中さんが舞台に現われるたびにその存在感はずんずんと強固なものとなっていく。しかしその『素』である事だけではなく、日々培ってきたものの積み重ねである事は明白。願わくば、これからも『田中らしさ』を全開に舞台で暴れ回って欲しいものである。
柏木紀子 母を演じる 【高木真理子(売込隊ビーム・ヤカン)】さん。ブレない姿勢。彼女、高木さんが舞台で冷静であればあるほど舞台が締まる。その決定的な位置はある意味『特異点』である。舞台がこじれるほどに輝きを増す清浄への布石。その道に乗る為の不変の要素。しかしそれでも時々のツッコミが心地よい風のように響くのは高木さんの持って生まれたもの。いいなぁ♪
宮田茜 隣家の姉を演じる 【上野淑子】さん。その強烈な登場からトラブルメーカーである事を印象付ける脚本も素晴らしいが上野さんの怪演も凄い。いきなりの「見せろ!見せろ!見せろ!」コールでその存在を知らしめた。ゴージャスでありながら尚強烈。そのコールテンションを食べ物で信原さんが落ち着かせるのだが、その仕種の愛らしいこと!婦人警官でありながら生粋の虎舞龍(トラブル)。そうした設定をいとも簡単に呑み込み発揮する実力は本当に眩いばかりの閃光を思わせる。あの美しさに比例した表現方法をモノに出来ているという驚愕の事実。あの艶やかさに満足することなく、ギャグ道に邁進する勇気に僕は明日からの活力を得る。ありがとうございました!敬礼!!!
宮田拓也 隣家の弟を演じる 【馬目知幸】さん。この方も自分を武器にすることに長けている。すっとぼけた強引な異常な行動の数々。勿論、脚本と演出によるものだろうが、それを自然なものに出来ているのは自身の実力に他ならない。しかもあの鼻をかむ肺活量はとんでもない。ひょっとしたら世界新を狙えるのではないか?(何のかは謎です(笑))とにかく表現力の幅があるのだろうコトは今作品にて実証された。素敵!
山田茂 姉婿を演じる 【マツイカツアキ】さん。その仕種、行動全てにリズムが刻まれている事が目を引く要因だろう。そう、マツイさんの血肉になっているリズム感がオーラのように舞台に降り注ぐのが分る。一歩一歩がDANCE!仕種仕種がDANCE!声にすらリズム貴族な感じがします。オーバーアクションが栄える役者は舞台で抜群の太陽光を発するが、マツイさんもそれだけの眩しさを持っておられる。
それにしても・・・・・・・
舞台セットも凄い。
下世話な話をするが・・・・・30万はくだらないであろう舞台セットの材料費。
それが見事に芝居の幅を広げ僕らを魅了している。
本当に凄い。
何にしても、この類稀なるアンサンブルを2回体験できたのは嬉しい事。
そして続けざまの2公演目を体験できるスペシャルウィークに感謝!
いやいや、それにしても素晴らしい作品でした!
スタッフ、キャストの皆様、お疲れ様でした!
1 ■ありがとうございます!!
連日のご来場本当にありがとうございましたっ!!今、ちょうどジョイフルの仕込み中でございます!!会場でお待ちしております。必ずこれ以上の興奮をお約束いたします!!必ずっ!!
たぶん!!!(笑)
続き楽しみにしております☆