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国際
【緯度経度】ソウル・黒田勝弘 慰安婦問題の現状
韓国の政府機関に「国家報勲処」というのがあり、国家に貢献のあった人びとに対する報償や顕彰を行っている。その業務のひとつに、日本統治時代に抗日独立運動や抵抗運動をした人びとを「独立有功者」として報償し、たたえるというのがある。
日本統治時代が終わってからすでに65年になるため、現存する「独立有功者」の数も少なくなった。それでも「独立有功者」が亡くなると、無名の人であっても必ず新聞に顔写真付きで紹介される。
国家、民族に貢献のあった人に対する称賛と感謝の意味からである。
近年、マスコミで「独立有功者」なみの扱いを受けているのが、いわゆる元従軍慰安婦の老女たちだ。
彼女たちは政府から生活支援を受けているが、国家的功労者というわけではないので「報勲処」の顕彰対象ではない。しかし亡くなると必ず新聞は顔写真付きでその死を紹介する。まるで「独立有功者」といった感じだ。
これはおそらく彼女らが、旧日本軍相手に外地で慰安婦生活をしたという経歴から「日本統治時代の犠牲者」として、日本糾弾(つまり反日・愛国)の象徴になっているためと思われる。
元慰安婦の老女たちが今や「独立有功者」なみの存在になっているというのは、慰安婦支援運動が反日運動としてたどりついた結果である。
この夏、メディアには相変わらず慰安婦問題が多く登場し、日本批判が語られているが、中にはワシントン発のニュースもある。
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