(cache) カンボジアの結婚式（田舎版） : カンボジアどっぷり日記

只今カンボジアは結婚式シーズンの真っ只中です。
今月は私もあちこちから御招待を受けていまして、今月は御祝儀貧乏になりそうで恐々としております（汗）・・・。

で、一昨日・昨日の２日間、友人の結婚式に出席してきました。
仲人（親代わり）は私も仲の良い政府高官で、私は結婚の立会人という立場で、ずっと新郎新婦＆政府高官に付きっ切りでした。
日本人は私だけで、何もかもが始めての事もあり、いやはや何とも凄い経験をさせて頂きましたよ・・・。

場所はプノンペンでなくメコン河を渡った先の結構な田舎でして、普通の自宅で行われました。
初日の午前中は会場の準備と料理の仕込みを行い、午後は親類縁者やご近所さんだけで、お坊さんを呼んでの色々な儀式が中心でした。
←これは翌日の披露宴用の仕込みで、物凄い量の食材を20人近くで分担作業をし、かなり手の込んだ料理を作っていました。

カンボジアでは、結婚式でも葬式でも家の前の道を平気で塞いで会場にしてしまいます（笑）。
また結婚式と葬式の時は近所迷惑も顧みず、ずっと大音量で音楽を流しっぱなしにします。急ぎの車やバイクはこの音楽が聞こえると、この道を避けて通ります。凄いシステムです！

もうなんと言いますか、結婚式は隣近所の爺さん達がよってたかって仕切りまくりで、こんなに生き生きとした年寄達を見るのは久しぶりでした（笑）。

その翌日が日本で言うところの結婚披露宴です。
披露宴の開始は午後４時からとなっていたのですが、４時は親類縁者と御近所さんだけで、５時くらいからボチボチ人が集まりだしました。順次、８人掛けの丸テーブルが埋まった所から順に料理が運ばれてきて飲み食いが始まるという、何ともアバウトな開始の披露宴です。

午後７時を過ぎ、空が暗くなってからようやく本格的に人が集まり始めました。最初から居る人たちは私を含め、もちろんずっと飲み食いしっぱなしです（笑）。
料理はマジで美味いです！いやはやビックリ！

バンドの演奏（もちろん爆音）もあり、会場を盛り上げます。

これはよく遊びに行く友人です。ちなみに彼はフン・セン首相の甥でもあります。彼は軍人でそこそこ高い地位にいますが、気さくで面白い奴です。私と同い年で非常に気が合い、よく色々な所に遊びに行くのですが、見た目通り（？）に物凄く酒に強く、披露宴会場でイの一番に彼に捕まり、文字通り浴びる様に飲まされました・・・。私もかなり酒には強い方ですが彼には負けます。そもそも体格が違いすぎますがな！
そこそこ飲んだ後、「歌手が下手！」と言って舞台に上がり、曲を指定して歌いだしました（笑）。実は彼は本業の歌手より歌が上手いのですが、案の定、会場は拍手喝さいの大盛り上がりでした。本人も自分が歌が上手い事を自覚していてやっているのが何ともニクい所です。コンニャロ！

何だかこの辺の偉い方々も結構来ていた様なのですが、お互い物凄い勢いで酔っ払っているので訳が分かりません。この辺はほとんど英語が通じないので、元々みんな何を言っているのか分からないのですが、酔っ払うとナゼかコミュニケーションが取れてしまう不思議（笑）。

最初は式次第（？）に則って、やっぱり爺さん達が仕切って、時々色々な事をやるのですが、最後のケーキカットが終わるともう飲めや歌えや踊れのドンチャン騒ぎです。
５～６時間も飲み続けているとさすがに疲れてきたので、「これはいつ終わるのか？」と近くで踊っているお姉ちゃんに聞きましたら、「明るくなる前には終わると思うけど」との返事・・・。死んでしまいますがな！
更には夜の９時を過ぎたあたりから、近所のおっちゃんやおばちゃんが私の所に次々と自分の娘やら親戚の女の子やらを連れてきて、「この娘はかわいいだろ？一緒に踊れ。よかったら付き合え。」（爆）といって押し付けて来る様になりました。しかも彼女たちもまんざらでも無い様子・・・。更に踊りながらも飲まされ続け、「これはもしかしたら、かなりマズイ状況ではなかろうか？」と朦朧とした頭の中で久しぶりにカラータイマーがピコピコ鳴り出しました。このまま意識を失ったら、どんな既成事実が作られるか分かったものではありません。（多分思い過ごしです。多分・・・。）
何度も踊りの輪からの脱出を試みましたが、プロレスのバトルロイヤルよろしく、逃げようとする度に誰かに引き戻される始末。
最後はトイレに行くフリをして何とか逃げ出しましたよ（笑）。
ほうほうの体で何とかメコン河の渡し場まで行き、ちょうど泊まっていた渡し舟に乗り込むと、なんと例の甥っ子が先に客室に居て寝ていました（笑）。
私が脱出する時にはまだ踊っていたハズなのに、いつの間に？？？

トドメに、「仕事もパーティーも女も、いかに上手く逃げるかが重要だよ。」と物凄く含蓄のある言葉を言われてしまいましたよ！凄い酔っ払いに！