国防部(省に相当)が早ければ2013年から、一般のスマートフォン(多機能携帯電話端末)を野戦で活用する案を練っていることが、8日までに分かった。韓国軍当局は現在、スマートフォンは不正アクセスや盗聴など保安面で弱いという理由から、軍幹部や軍務員のスマートフォン利用を、個人的な用途だけに制限している。
韓国政府の当局者は8日「国防部が民間の通信事業者に依頼して、野戦で活用できる軍専用のスマートフォン向けアプリケーション6種類を開発している。間もなく開発が終われば、来年3月までに第1次試験評価を終える予定」と語った。その後国防部は、最終試験評価を経て「適合」判定が出た場合、早ければ13年からスマートフォンを作戦に活用することとした。
米軍は既に、イラク戦争やアフガニスタン戦争でスマートフォンを使用している。例えば、スナイパー専用アプリ「ブリット・フライト」は、スナイパーが陣取っている場所から目標までの距離・風速・温度・湿度などの変数を計算する。また、戦場の兵士たちに戦闘の状況に関する情報を提供する「ワン・フォース・トラッカー」というアプリもある。
しかし韓国軍の一部には、一般のスマートフォンを野戦で活用することに対する懸念もある。「保安が非常に弱い」「不正アクセスされたりウイルスに感染したら、軍の情報が流出する可能性が高い」などといった理由からだ。しかし韓国軍当局は、韓国の技術力で保安上の問題は解決できるという立場だ。