千葉県流山市から北九州市のリサイクル会社に処理を依頼したごみの焼却灰の一部から放射性物質が検出され、9日、この焼却灰が北九州市から流山市に送り返されました。
送り返されたのは、流山市の清掃工場から出た焼却灰18トンです。流山市は、焼却灰を処理する施設がないため、ことし3月から6月にかけて、合わせて117トンの焼却灰を北九州市のリサイクル会社に送りました。ところが、リサイクル会社が焼却灰の中から金属部分などを取り除いた残りの灰の63トンを調べたところ、30%近くに当たる18トンの焼却灰から1キログラム当たり100ベクレルを超える放射性物質が検出されたということです。市町村の判断で埋め立て処分ができる国の目安の8000ベクレルは大幅に下回っていますが、北九州市では処分先が見つからず、流山市の清掃工場に送り返されました。流山市の清掃工場は、すでに敷地内で保管している灰が600トン近くに上り、年明けの1月中にはいっぱいになる見通しですが、処分先などを確保するめどは立っていないということです。流山市の担当者は「返却された灰は放射線量が低いものだが、行き先がない以上保管するしかなく、国などに引き続き、対策を求めていきたい」と話しています。