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汚染米で福島県知事が調査不備を陳謝 自粛拡大検討
福島市などのコメから国の暫定基準値(1キログラム当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが相次いで検出された問題で、福島県の佐藤雄平知事は8日、県災害対策本部会議で「高線量の地域は調査を工夫すべきだったし、多くの専門家の意見を聞いた方がよかった。生産者と消費者に迷惑を掛け、痛恨の極みだ」と陳謝した。
福島第1原発事故で県は1950年当時の市町村を基に、本年産米を作付けした48市町村を約400地区に分け、放射線量を調べて出荷の可否を判断。10月に全地区の出荷が可能になり、佐藤知事が「安全宣言」を出していた。 だが、その後の検査で基準値超えのコメが相次いで判明し、安全宣言を事実上撤回する事態に追い込まれた。 佐藤知事は「国と協議して、できるだけ十分な調査をした。早期に出荷したい考えもあった」とこれまでの対応について釈明した上、「徹底的に調べ、信頼を回復させたい」と話した。 基準値を超える放射性セシウム検出を受け、福島県は8日、収穫期の検査でわずかでも検出された地区に対し、出荷自粛を要請する方向で検討を始めた。 新たに自粛対象になるのは、県が全戸検査を進めている29市町村128地区。自粛が実施されると、流通停止は151地区に上る。 このうち基準超過地点や特定避難勧奨地点などのある福島、伊達、二本松、本宮、相馬、いわき市の6市23地区は既に出荷の停止や自粛、見合わせを要請している。
2011年12月09日金曜日
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