東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、福島県がすべての県民を対象に行っている健康調査で、浪江町などの一部の住民が体の表面に受けた放射線量は事故後の4か月で推定で最大15ミリシーベルト程度になることが分かりました。
福島県は、原発事故による被ばくの影響などを調べるため、およそ200万人のすべての県民を対象に健康調査を行っています。このうち先行して調査が行われた浪江町と川俣町山木屋地区、それに飯舘村のおよそ1700人について、体の表面に受けた放射線量=外部被ばく量について推定しました。その結果、原発事故の発生直後から7月11日までの4か月の外部被ばく量は、最大15ミリシーベルト程度で、10ミリシーベルトを超える人が10人近くいたということです。一般の人が1年間に受けても差し支えないとされる1ミリシーベルト未満だったのは3分の2に当たる1100人余りで、98%の住民は5ミリシーベルト未満と推定されるとしています。中には30ミリシーベルトを超えたとみられる人もいましたが、いずれも被ばくの許容限度が一般の人とは異なる福島第一原発で働く人たちだったということです。原発周辺の一般住民の外部被ばく量が明らかになるのは初めてで、福島県は本人に通知するとともに健康診断などを行っていくことにしています。