事件覚醒剤密輸で逆転有罪判決 犯罪組織との共謀認める 東京高裁2011.12.8 14:15

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覚醒剤密輸で逆転有罪判決 犯罪組織との共謀認める 東京高裁

2011.12.8 14:15

 メキシコから覚醒剤約6キロを密輸したとして覚せい剤取締法違反などの罪に問われたメキシコ国籍の無職、マウリシオ・ガルシア・ルイス被告(35)の控訴審判決公判が8日、東京高裁で開かれた。小川正持裁判長は「原判決には事実の誤認がある」として、被告を無罪とした1審東京地裁の裁判員裁判判決を破棄、懲役12年、罰金600万円(求刑懲役15年、罰金800万円)の逆転有罪判決を言い渡した。

 メキシコの犯罪組織関係者との共謀の成否が争点だった。小川裁判長は「被告は犯罪組織の覚醒剤密輸の意図を察知しながら、依頼を引き受けており、暗黙の了解があったと推認できる」と指摘した。

 また、来日後も見張り役がつけられていた様子がないこと、薬物が隠されていた荷物の特徴とみられる記載が被告のノートに残されていたことなどから、「荷物の受け取りについて、被告と犯罪組織関係者の間に相当程度の信頼関係があった」とし、共謀が成立すると判断した。

 判決によると、被告は空輸された覚醒剤計約6キロ入りの段ボール箱を、昨年9月に日本で受け取ろうとした。

 今年7月の東京地裁判決は「密輸の意思が通じ合っていたと推認させるには足りない」として共謀を否定し、無罪を言い渡してた。

 東京高検の伊丹俊彦次席検事は「控訴審において、検察官の主張が認められたもので、適正・妥当な判決であると考えている」とのコメントを発表した。

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