日本を訪れている中米・コスタリカのチンチージャ大統領は、NHKのインタビューに応じ、自然エネルギーの分野で日本からの一層の技術協力に期待を表明しました。
中米のコスタリカは、人口およそ460万人、九州と四国を合わせたほどの大きさの国で、国内の電力の90%以上を水力や地熱などの自然エネルギーで賄っており、日本からも地熱発電などの分野で技術協力を受けています。初めてのアジア訪問で、6日から日本を訪れているチンチージャ大統領は、8日、NHKのインタビューに応じました。この中で、チンチージャ大統領は、コスタリカの経済発展を持続可能な形で進めるために、今後、自然エネルギーの利用がさらに重要になってくるという考えを強調したうえで、「この分野で日本が開発している技術に大きな関心を持っている」と述べて、日本からの一層の技術協力や日本企業の投資への期待を表明しました。またコスタリカが、去年5月に中米で初めて日本方式の地上デジタル放送を採用した理由について、「ほかの方式よりも、運用や設備のコストが低いことに加え、日本側が地上デジタルへの移行に向けた技術的な支援を申し出てくれたことが決め手となった」と述べ、まだ日本方式の採用を決めていない中南米のほかの国々にも、採用を働きかけたいとの考えを示しました。