■アイスダンス世界王者のマンツーマン指導
アイスダンスはユニゾン(一致)が生命線。ある方向に行くにしても、右肩を出していくか、左肩か、いや腰を出していくのか……、2人の動きが合っていないときれいに見えません。だから手足の伸ばし方、体の持っていき方、足さばき、エッジの乗る位置……、アイスダンスはいろいろな点ですごく細かい。オリビエがマンツーマンで1時間半ぐらいだったり、みっちりと教えてくれました。
こうしたリヨン合宿の後、9月から週2回始めたバレエのレッスンも、発見の連続でした。バレエを習って、体の中心軸について考えるようになりました。当たり前のことですけれど、体の構造を緻密に考えて、バレエの動きって作られているんだって実感しています。「この筋肉をこう使うから、こうなるんだ」って。遅ればせながらやってみて、けっこう面白いです。
こうしたことが融合して、スケーティングが良くなってきているのだと思います。柔軟体操をしているのは、体が柔らかくないと、バレエの動きができないから。毎晩、お風呂につかるようになったのも、体が温まらないとストレッチができないからです。
なんでもっと早くやらなかったのか? それは、ケガをする前は「できちゃってた」からです。人間、追い込まれなければ、なかなかやれないんじゃないかと思います。「(14年の)ソチ五輪まではやる。それ以降はもう選手はしない」。選手としての最後の目標がはっきり見えたから、心の底から、すべてのことをきっちりやりたいって思えています。
だからか、演技も良くなっているんだと思います。昨シーズンは観客から「(反応が)来てる」という手応えをあまり感じられませんでした。僕自身が伝え切れていなかったんでしょうが、滑っていてしんどかったです。でも、今季は感じています。
■プログラムはフィーリングで滑る
ファンの方から、ショートプログラム(SP)の「in the Garden of Souls」は「夜の砂漠のイメージ」がするとか、いろいろ言って下さるのですが、よく考えてくれているな、って思います。
僕自身はあまりというか、全くそういうことは考えていないんです。あの曲、無機質ですし、「僕のそのときどきのフィーリングで滑って、表現している」って思ってください。
フリーの「Blues for Klook by Eddy Louis」もそうです。ブルースの意味とかあまり意識しません。自分の直感を信じて、感覚のまま、自然に音楽に乗っているだけです。皆さんの心に響くよう演じているつもりです。僕の演技から何かを感じて、僕に返して頂ければありがたいです。
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