4回転フリップの方が4回転トーループより基礎点が2点も高いです。フリップ自体は得意、やろうと思えばいつでもできると思うけれど、フリップはきっちり4回回らないといけない。一方、トーループは順回転しながらジャンプ体勢に入るので、4回きっちり回らなくてもいい。だからトーループの方が体は楽だし、靴への衝撃も少ないです。
■スケート靴は1足15万円
新しい靴をなじませるには時間がかかります。そして、すべての靴がいい靴とは限らないし、1足がブレード約7万円超と靴約7万円超で、合わせて約15万円。今でも毎月1足、下ろしているというのに……。(4回転フリップに挑戦するのは)懐にも負担です。
今季は成長できる――。そんな手応えというか、自分に可能性を感じています。スケーティングを見直して、フィギュア選手がよく口にする「伸びる」というか「滑る」っていう感覚がよみがえってきました。言うならば「抜け感」があるんです。
言葉で説明しにくいんですが、今まで体の中心にギュっと固まっていたものがスッと抜けて、リラックスしている。でも、中心に一つ芯は通っているという感覚です。
スケーティングにストレスがなくなったから、ジャンプやスピンに集中できています。滑り出すと気持ちいいから、練習のリズムもいいんですよ。調子が悪くても毎日、4回転ジャンプの練習ができています。
ケガをしてから昨季まで、ジャンプにパンク(フィギュア用語で3回転が2回転になるなど、「回転が抜ける」という意味)が多く、そうしたところでつまずいていました。今はそれがなく、ポンポンポンって進む。だから技術練習だけでなく、プログラムを通したり、追い込んだ練習もできています。
■ケガする前は無意識でできた
ケガをしてから昨季まで、ずっとスケーティングに気持ち悪さというか、不快感がつきまとっていました。滑ること自体が嫌で、練習でも朝の一歩を踏み出すのが苦痛だったこともあるくらいです。
「自分はこんなに下手くそだったっけ?」「手術したから、仕方ないのかな?」と思っていたけれど、どんどんどんどん悪くなっていく。理由が分かりませんでした。「何でできないんだ」って、本当にイライラしていました。
ケガをするまで、アバウトでした。スケーティングはこういうものだっていうのが、頭の中に漠然とあって、考えなくても無意識にできた。だから、ケガをして体が変わってしまうと、どうしていいか分からなくなりました。
今夏のフランスのリヨンでの2週間は貴重でした。スケーティングとステップだけ、毎日4時間。ミュリエル・ザズーイ先生(02年ソルトレークシティー五輪アイスダンス金メダリストコーチ)とロマン・アグノエル先生、オリビエ・シェーンフェルダー(08年アイスダンス世界王者)らが教えてくれました。
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