池田信夫 blog



12月のアゴラ起業塾はグロービス経営大学院学長 、グロービス・キャピタル・パートナーズ代表パートナーの堀義人氏を講師としてお迎えします。堀 義人氏は、ゼロからビジネススクール、グロービス経営大学院を立ちあげ、日本屈指のビジネススクールへと育て上げられました。今回は、その堀氏が★アゴラ起業塾★堀 義人氏が、ゼロから日本No.1のビジネススクールを創るまでを振り返り、起業家として成功するために必要な条件を語ります。

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2011年12月06日 11:34

惑溺と自尊

福沢諭吉の哲学―他六篇 (岩波文庫)きのうのBLOGOS AWARDで「話題賞」に選ばれた田中龍作氏が「NHKの番組で山下俊一氏が『微量放射線は心配ない』といっているのに怒りを感じてブログを始めた」というのを聞いて、私は福沢諭吉の惑溺という言葉を思い出した。

これは丸山眞男が福沢を理解するキーワードとしている概念だが、一般にはあまり理解されていない。惑溺という漢語も一般にはあまり使われないし、西周はこれをsuperstitionの訳語として使ったので、単なる「封建的な因習」といったものと理解されることが多いが、福沢はもっと複雑な意味をもたせている。続きを読む


2011年12月05日 01:39

吉田茂の呪い

吉田茂と昭和史 (講談社現代新書)沖縄をめぐる低次元の騒動は、日本の政治の劣化を見せつける。防衛相や局長の失言はいわずもがなだが、それを追及する野党も「沖縄の心を踏みにじるものだ」という類の感情論ばかりで、辺野古をやめたら基地をどうするのかという根本問題には触れようとしない。こうした歪みの根源には、本書もいうように吉田ドクトリンの矛盾がある。

吉田茂は、日本の官僚機構の傍流である外交官だったが、本流の政治家が公職追放されたため、消去法で首相になった。国内に基盤のない吉田は、対米追従によって権力を強化するしかなかった。GHQの押しつけた憲法も、彼にとっては早期に主権を回復するために受け入れるしかない「外交問題」だった。

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2011年12月03日 10:37
法/政治

審議会を公選制に

周波数オークション問題では、川端総務相は電波官僚のロボットであることがわかった。こんな状態では、政治家が「政治主導」で官僚をコントロールするという西洋型の政治システムは機能しない。これについて先日の記事に元官僚からおもしろいコメントをもらった。
「関係業界のコンセンサスが官僚の正当性の根拠」に付言すると、「関係業界」とは関係の政治家・マスコミ等を含めた「関係業界」であり、それが「国民のコンセンサス」をとりまとめることと同義だったということを理解していただく必要があります。ある特定の政策についてそうした国民のコンセンサスを整えるのは官僚の仕事だったし、政治家はそのような仕事を引き受けていたわけではありませんでした。
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きのうのニコニコ生放送では、『もしフリ』をテーマにして、日本の財政が破綻したら何が起こるかを議論した。そのとき土居丈朗氏が強調していたのは、フリードマンの思想の本質は裁量よりルールということなので、いわゆるリフレ論は彼の思想に反するという話だ。

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2011年12月01日 10:49

法と文学

日本では、経済学者と法学者の話は噛み合わないことが多い。経済学者が英米系の新古典派の影響を受けているのに対して、法律家は日弁連のようなゴリゴリの実定法主義(legal positivism)で法解釈学に終始し、市場経済を無視した「正義」を主張することが多いからだ。著者リチャード・ポズナーはおそらく世界でもっとも影響力のある法律家だが、日本ではほとんど知られていない。彼の代表するコモンローの伝統が日本にはないためだ。

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今年は、3月の震災の影響や経団連からの指導もあり、各企業就職活動の時期を遅らせています。リクルート社の“リクナビ2013”も通年より遅い、12月1日にオープンされます。アゴラでは、学生のみなさまに企業などが開催する無料セミナーでは聞くことのできない“本音の就活情報”をお伝えすべく、12月、連続就職セミナーを開催いたします。
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2011年11月29日 17:28
法/政治

霞ヶ関の「ブロン」

電波政策で一番わからないのは、なぜ電波部がここまで粘り強くオークションを拒絶するのかという謎だが、きのう現代ビジネスの座談会で(総務省のWGの座長をつとめた)服部武氏の答は「これしか関係者の合意が得られない」。つまり電波官僚の意思決定の根拠になっているのは、内閣の方針ではなく関係業界のコンセンサスなのだ。

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2011年11月28日 10:36

民主主義を抑制する憲法

正統の憲法 バークの哲学 (中公叢書)きのうの選挙を受けて「大阪都」の問題が盛り上がっているが、「地域主権」などというナンセンスな公約をかかげる民主党政権には、この問題は受け止められないだろう。近代国家の「国のかたち」を考える上で、合衆国憲法は重要な素材である。

一般には、アメリカの独立革命はルソーにつながるフランス革命の「人権宣言」や「民主主義」の延長上にあると思われているが、独立革命を支援したバークがフランス革命を強く批判したように、両者は別の思想にもとづいている。人権宣言が人類に等しく与えられた「天賦の権利」を根拠とするのに対して、最初の合衆国憲法には「人権」も「平等」も出てこない(平等は修正第14条で入った)。

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2011年11月27日 19:13

原発「危険神話」の崩壊

NHKは今夜「安全神話」という番組を放送するそうだ。NHKスペシャルが周回遅れになるのは宿命とはいえ、これはひどすぎる。「原子力村」が安全神話をつくってきたという話は、私が今年3月の「朝まで生テレビ」でした話で、今さら「証言」で証明するまでもない。

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