ユーロ圏首脳、EFSFを1兆ユーロに拡大する方針=EU筋

2011年 10月 27日 07:55 JST
 
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 [ブリュッセル 26日 ロイター] 欧州首脳は、レバレッジの活用を通じて、欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の規模をおよそ1兆ユーロに拡大する方針。複数の欧州連合(EU)筋が26日、明らかにした。

 関係筋によると、ギリシャ、ポルトガル、アイルランドへの支援分を除くと、4400億ユーロのEFSFの利用可能額は2500億─2750億ユーロ程度で、これを特別目的投資機関の設立や債務保証付与により、4倍に拡大することが検討されている。

 関係筋の1人は「レバレッジ比率は少なくとも4倍になる」と述べた。一方、別の関係筋は、レバレッジが可能な額は最大2750億ドル、と指摘した。

 EFSFの拡充で当局者らは現在、債務保証案と特別目的投資機関案の2つを軸に検討を続けている。

 検討されている債務保証案は、ユーロ圏が新規発行する国債について、投資家が損失を被った場合にEFSFが一部を保証するというもの。例えばイタリアやスペインが新規国債を発行し、デフォルトに陥った場合、EFSFが損失の一部を穴埋めする。これによりユーロ圏国債に対する投資家の信頼確保を目指す。

 ユーロ圏首脳会議の声明草案は、このリスク保証の買い入れは、民間の投資家が流通市場で国債を購入する際に提供される、としている。

 もうひとつの特別目的投資機関の設立案では、海外の投資家はよりリスクの低い方法でユーロ圏の国債に投資できる。

 声明草案は、EFSFはこの2つを同時に活用する柔軟性を持ち合わせる見通し、としている。   続く...

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ユーロ圏の分裂を想定

一部の欧州中銀当局者は、周辺国の銀行システム崩壊が、ユーロ圏分裂のきっかけになる可能性があると指摘している。
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 10月26日、EU筋は、欧州首脳が欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の規模をおよそ1兆ユーロに拡大する方針であることを明らかにした。写真は2010年6月、ブリュッセルで(2011年 ロイター/Thierry Roge)

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