経済・IT欧州銀損失21兆円超 財政危機でIMF推計2011.9.22 09:23

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欧州銀損失21兆円超 財政危機でIMF推計

2011.9.22 09:23

 【ワシントン=共同】国際通貨基金(IMF)は21日、ギリシャの財政危機が表面化した2010年以降、同国などの国債価格下落に伴う潜在的な損失が、欧州連合(EU)域内の銀行全体で2千億ユーロ(約21兆円)に達するとの推計をまとめた。

 IMFは、欧州銀が一層貸し出しを絞り域内経済を悪化させる恐れがあると警告。確固たる財政健全化戦略と資本増強による銀行部門の強化で、金融システム全体へ悪影響が及ぶのを防ぐ必要があると提言した。

 推計は、同日発表した世界金融安定報告に盛り込んだ。国債を現在の市場価格で換算した場合の潜在的な損失額で、実際の損失とは異なる。会計上処理しなければならない具体的な損失額や必要な資本増強額には触れていない。

 報告は10年以降、欧州の銀行部門が抱えるギリシャ国債の損失が600億ユーロと試算した。ギリシャと同様、EUなどから金融支援を受けているアイルランド、ポルトガルの国債を加えると800億ユーロに増加。財政不安がささやかれるベルギー、イタリア、スペインの3カ国分を含めると2千億ユーロに拡大する。

 さらに、保有国債の価格下落で資産が目減りし、信用不安から市場での資金調達が困難になっている銀行の負担を加えると、総額3千億ユーロに膨らむとする。

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