韓米原子力協定改正、交渉は平行線

 韓国と米国が6日、ソウルで原子力協定の改正に向けた4回目の交渉を再開したが、双方の主張は平行線をたどっている。朴魯壁(パク・ノビョク)韓米原子力協定改正交渉担当大使と米国務省のアインホーン特別補佐官(核不拡散・軍縮担当)は、韓国の使用済み核燃料の再処理可否をめぐり議論を交わしたが、結論を出せなかった。

 韓国は、将来的に使用済み核燃料の保管施設が飽和状態に達するとし、核燃料の再処理権限などを求めているが、ソウルの外交筋は「特にオバマ政権周辺で、韓国が独自の核開発計画を追求しているとの疑念が一掃されていないことが、交渉妥結の最大の障害になっている」と話している。

 米国は、韓国が2000年にレーザー濃縮法を活用して組織的にウラン濃縮を試みたとし、依然として同様のことを企てる可能性があると懸念しているという。これに対し、韓国政府は当時、一部の科学者がガドリニウムという物質を分離しようとして、学問的好奇心からウラン濃縮を一緒に行っただけで、政府の方針とは全く関係ないと釈明。分離されたウランは0.2グラムにすぎず、米国の懸念するような意図はなかったとした。

 だが、米国は韓国政府のこうした主張を信用していない。米政府の一角では、韓国を国連安全保障理事会に付託すべきとの意見も出ていた。

李河遠(イ・ハウォン)記者
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