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第2章    失業と就業
1    高まる失業
(バブル崩壊後における失業率の悪化)


失業率の推移をみると、失業率は長期的にみて、男女ともに上昇傾向にある。バブルの時期には失業率が低下したが、バブル崩壊後は上昇傾向が加速し、特に、1998年以降に失業率が急上昇している( 第2−1図 )。

第2−1図 失業率の推移

また、求職理由別に失業者数の推移をみると、自発的な失業者の数も依然として多いが、それを上回る勢いで非自発的な失業者数も増加傾向にあり、特に男性において顕著である( 第2−2表 )。非自発的な失業は景気に左右され、景気の悪化したときに増加し、また、準備の余裕がなくて再就職も難しくしている者が多いと考えられる。つまり非自発的な失業者が増加しているということは、失業の中身も悪化していることを示している。特に、1995年から2001年にかけては男性の45〜54歳層、25〜34歳層の増加が著しい( 第2−2表 )。企業のリストラの影響が中年層、若年層といった階層に浸透していることが考えられる。

第2−2表 求職理由別完全失業者数


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