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ひろゆきもビックリ!!麻薬特例法違反容疑

警視庁がたくらむ2ちゃんねる撲滅作戦

週刊朝日 2011年12月16日号配信掲載) 2011年12月8日(木)配信

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 だが、こうした規制強化は常に「言論統制」へとつながる危険性をはらんでいる。捜査当局の介入はどこまで許されるべきなのか。

 2ちゃんねるの“創始者”である西村博之氏は著書『2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?』の中でこう書いている。

〈法解釈というものに疑問を感じることは少なくありません。無料ファイル共有ソフトのウィニーを開発した金子勇さんが逮捕されたことも、疑問のひとつです。(中略)ウィニーを作ること自体は違法ではありません。ウィニーが違法な用途で使われることは予見でき、その制限を行わなかったことで、直ちに有罪としてしまうのは、どうなのでしょうか?〉

 元警察庁キャリア官僚で、麗澤大学教授の大貫啓行氏はこう語る。

「震災後の流言飛語、原発事故の風評被害を食い止めるために、ネット社会に対して警察権の発動を強めたことは確かでしょう。しかし、ネット言論に刑罰権を行使することに対して、警察当局はもっと慎重になるべきです。自由な言論社会に対して、警察組織は打つ手がなくなるまで表に出るべきではない。IT分野なら経産省や文科省が前面に出て行政指導をすべきで、警察はその後方支援でいい。国民がすぐに警察に頼ろうとする姿勢、それを受けて警察が安易に刑罰権を行使しすぎていることに懸念を抱いています」

 前出の警察庁関係者は最後にこうつぶやいた。

「この事件は来年に持ち越して長くなりそうだ。威信がかかっている。展開があれば人員を増強する可能性もある」

 どうやら、様相は「警視庁対2ちゃんねる」という構図にとどまりそうにない。当局の動き次第では、ネット社会は2012年、“激震”に見舞われるかもしれない。 (本誌・作田裕史)

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