NHKニューストップへ
※ すべての機能を利用するには、JavaScriptを有効にしてください。

米 シリア弾圧の責任は大統領に

12月8日 8時16分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

反政府デモへの弾圧で多数の死傷者が出ているシリアのアサド大統領が、弾圧を命じたことはないと、みずからの責任を否定する発言をしたことについて、アメリカ国務省の副報道官は、「責任はアサド大統領にある」と非難し、退陣を迫る国際的な圧力をさらに強化させるものとみられます。

シリアのアサド大統領は、7日に放送されたアメリカのABCテレビとのインタビューの中で、反政府デモへの弾圧を巡り、「国民を殺害したり暴力を加えたりするよう命令した事実はない」と述べ、みずからの命令によるものではなく、一部の部隊の独断によるものだと強調しました。これについて、アメリカ国務省のトナー副報道官は、7日の会見で、「政権の部隊が組織的に行ったのは明白であり、責任はアサド大統領にある」と述べ、アサド大統領の主張を一蹴しました。そのうえで、「アサド大統領が周りで起きていることを理解できていないのか、無関心なのか分からないが、彼は信用を失っている」として、退陣すべきだとの認識を重ねて示しました。アサド大統領が国際社会との対決姿勢を改めて示したことを受けて、アメリカとしては、追加的な経済制裁も視野に、関係国と連携して退陣を迫る国際的な圧力をさらに強化させるものとみられます。