唐・元中国国務委員(右)と握手する経団連の米倉弘昌会長=4日午後、東京・大手町、代表撮影
来日中の唐家セン(センは王へんに旋)・元中国国務委員(副首相級)が4日、日本経団連を訪ね、米倉弘昌会長らと懇談した。同席者によると、唐氏は尖閣諸島問題について、「島の問題は主権の問題であり、国民感情にかかわるものでもある。すぐに状況を変えるような行動を起こすことがあってはいけない」との認識を示した。その上で、「日中関係、特に民間同士の関係はこれまで通り発展させていくべきだ」と話したという。
米倉会長は「日中関係では我々も先輩たちの努力を無にしてはならない」と応じたという。
また唐氏は4日昼前、首相官邸に仙谷由人官房長官を訪ね、約30分会談した。日中両国が戦略的互恵関係を進めることが大事だという認識で一致したという。