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外環道、なぜ全通に時間(Q&A)

2011/12/8 6:00
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 国土交通省は東京外郭環状道路(外環道)の建設に向けて、千葉県内の未開通地区で土地の強制収用の準備に入った。東京都も2012年度予算で土地購入のための費用を上積みする方針。一部で反対論も根強い外環道の現状と課題をまとめた。

  外環道とは

  都心から約15キロメートルの圏域を環状に結ぶ総延長約85キロメートルの道路。首都圏の渋滞緩和や交通網の充実につなげるため、各都県が1960年代に相次いで都市計画決定した。

  どういう効果があるのか

  国交省によると、千葉県区間(松戸市~市川市、約12キロメートル)は周辺の一般道で渋滞による走行時間の遅延が2~8割減る。東京都区間(練馬~世田谷、約16キロメートル)でも環状8号線経由で約60分かかっていた関越道~東名高速間が約12分になる。

  なぜ全面開通に時間がかかっているのか

  建設予定地の多くが人口密集地を通るためだ。千葉県区間では最大約3000件の立ち退きが必要になる。しかし、土地への愛着や環境破壊への懸念などから土地の明け渡しに反対する人も多い。東京都区間では地元の反対で都市計画決定から約30年間事業を凍結していた。

 千葉県内で活動する外環反対連絡会の高柳俊暢・世話人代表は「自動車利用量も減少傾向の中、多大な事業費をつぎ込むのは正当性が認められない」と批判する。

  最近の動きは

  国交省は11月28日、千葉県区間で土地収用が終わらない20カ所のうち、7カ所で強制的な買い取りができるよう県収用委員会に申請した。同区間では初めての申請。国交省首都国道事務所は「地権者とは何度も話し合いをしたが、進展が無いのでやむを得ない」とする。15年度の開通につなげたい考えだ。

 地下道路として整備する東京都区間でも地上に出る部分などの土地の買い取りが進んでおり、全体の10%程度の買収契約が終了した。

 都は土地の買い取り費用を中心に、12年度の関連予算を今年度より25億円上乗せする考えで、国にも手厚い予算措置を求めている。

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