待った甲斐があった新曲がたくさん――2年4ヶ月ぶりのアルバムなんですね。
【あ〜ちゃん】 さっきメイクをしていたときに「不自然なガール」が流れたんですけど、メイクさんが「懐かしっ!」って言っていました(笑)。ライブではけっこうやっているんですけど、アルバムで新曲と並んでみると、聴こえ方が違うんですね。「不自然なガール」は2年近く前の曲だから声が若い。ときの流れを感じました。 ――僕は「ねぇ」を聴いて東京ドーム公演を思い出しましたよ。
【のっち】 やっぱり聴いてくださるお客さんとかもそうなんですね。わたしも曲を聴くといろんなことを思い出します。「ねぇ」は昨年末にいろんな番組とかで歌ったし、ドームの思い出もよみがえります。 ――アルバムを早く出したいと思っていたんじゃないですか?
【かしゆか】 めっちゃめっちゃ思っていましたよ(笑)。自分たちが一番待っていた気がします! ――新曲が素晴らしいです。全体的に柔らかいテイストなのが新鮮でした。例えば「時の針」は、本当に素朴な歌モノじゃないですか。
【のっち】 『凵xの「edge」とか『GAME』の「GAME」みたいなバキバキの音モノがそろそろ来るかな?と思いながらずっと新曲をレコーディングしていて、「いよいよそろそろだな」と思った頃に「時の針」が来て、「そっちに振り切ったのか!」と(笑)。改めて中田さんってすごいと思いました。 柔らかめにして緩急を付けたアルバム――「時の針」は異例なくらい生声の歌じゃないですか?
【かしゆか】 そうなんですよ。恥ずかしい(笑)。レコーディングのときは録った歌がどう使われるのかはわたしたちは知らないので、「これは3人の歌を重ねて使うんだろうな」ってイメージしていることが多いんです。だから仕上がったのを聴いて「そこだけソロにされると恥ずかしいんですけど!」みたいなことを思うことがけっこうあります(笑)。そういう点で言うと、今回はなんとなく照れくさい気もする曲が多いですね。 ――「心のスポーツ」も、かなりナチュラルなテイストの歌モノですね。
【かしゆか】 アルバムを作るときに中田さんやマネージメントのスタッフも含めて話し合いをしたんですけど、その際は「「FAKE IT」みたいな強いタイプの方がアルバムのなかで遊べるし、アルバムだからこそできるものだから、そういうのが1曲は欲しいね」って話していたんですけど、「シングルの曲を並べてみたら、すごく強いテイストの印象がしたから、逆にアルバムの曲は柔らかめにして緩急を付けたんだよ」っておっしゃっていて。だから『凵xのときみたいな音モノがないんだなあって納得しました。 ――「人間らしいアルバム」って的確な表現ですね。でも、デジタルなサウンドだったり、近未来のモチーフを盛り込んだりしても、根本はPerfumeの曲ってすごく素朴で人間らしいと思います。例えば今回入っている「MY COLOR」はスマートフォンをイメージできる曲ですけど、一番伝わってくるのはデジタルなクールさじゃなくて、人間同士の温かいコミュニケーション。そもそもPerfumeはライブのMCも素朴ですしね(笑)。
【あ〜ちゃん】 中田さんも、関わってくださっているスタッフさんも一流の方々ばかりなのに、ボンクラなのはこの3人くらい(笑)。 ――ステージだってあんなにカッコイイですし、誰もそんな風に思っていないですよ(笑)。
【あ〜ちゃん】 「素朴」っていう良い表現をして頂けると助かります(笑)。いろんな方が素敵な見せ方をしてくださっているけど、この3人自身はすごく普通の人たち。これからもっといろんな勉強をして、様々な感覚や音楽的なことを吸収しないといけないなと思っています。大学もようやく終わったので、どんどんやっていかないと。 (文:田中 大/撮り下ろし写真:原田宗孝) RELEASE
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