秋田 放射性物質含む焼却灰を返却
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秋田 放射性物質含む焼却灰を返却

12月7日 18時8分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

首都圏などの各地から秋田県の処分場に運び込まれていた、放射性物質を含むごみの焼却灰が、処分場周辺の住民の反対でそれぞれの自治体に返却されることになり、7日、このうちの18トン余りが埼玉県に到着しました。送り返されるのは、千葉県、埼玉県、栃木県、茨城県、静岡県、そして神奈川県の10の自治体や行政組合などで、今月中に合わせて245トンが到着する予定です。

秋田県でごみの埋め立て処分場を運営している会社によりますと、7日、返却されたのは、埼玉県加須市から秋田県大館市と小坂町に運び込まれていた焼却灰合わせて18トン余りで、7日午前10時ごろ、コンテナに入れられた状態で埼玉県熊谷市にあるJRの貨物ターミナルに到着しました。秋田県大館市と小坂町の処分場では、自前の処分場を持たないなどのほかの県の自治体や行政組合からごみの焼却灰を受け入れて処分していましたが、ことし7月、灰から国が埋め立てができるとする目安の3.5倍に当たる1キログラム当たり2万8000ベクレルの放射性物質が検出されました。秋田県側では、目安を下回る焼却灰の扱いを話し合う住民説明会を開きましたが、受け入れに反対する意見が相次いだため、すべての灰をもとの自治体などに送り返すことになりました。送り返されるのは、千葉県、埼玉県、栃木県、茨城県、静岡県、そして神奈川県の10の自治体や行政組合などで、今月中に合わせて245トンが到着する予定です。関東地方の清掃工場では、国が埋め立てができる目安とした1キログラム当たり8000ベクレルを超える焼却灰が処分できずに一時的に保管されていて、その量は先月末で合わせて5100トンと、1か月前のおよそ1.4倍に増えています。送り返された焼却灰の一部は、受け入れ先がないため、清掃工場の中で一時保管される予定で、今後保管場所がいっぱいになれば、ごみの処理そのものにも影響を与えるおそれがでています。

秋田県でごみの埋め立て処分場を運営している会社によりますと、焼却灰が返却されるのは、埼玉県や千葉県など6つの県の10の自治体や事務組合です。このうち千葉県は、▽市川市が85.19トン。▽柏・白井・鎌ケ谷環境衛生組合が32.85トン。▽習志野市が20.82トン。▽八街市が8.15トン。埼玉県は▽加須市が18.25トン。▽杉戸町が9.58トン。神奈川県は▽大和市が10.46トン。茨城県は、江戸崎地方衛生土木組合が20トン。栃木県は、小山広域保健衛生組合が20.06トン。静岡県は、志太広域事務組合が20トンとなっています。