１本に35輪のユリ　田辺市秋津町

　和歌山県田辺市秋津町の公務員、鳥越義弘さん（61）方で、エラブユリが１本の茎に35輪の花を咲かせ、周囲の人を驚かせている。

　エラブユリは、鹿児島県の沖永良部島で生産されるテッポウユリ（ユリ科）の俗称。義弘さんと妻洋子さん（56）は、同島出身の知人から昨年夏に球根を10個ほどもらい、同年10月ごろに自宅前のプランターに植えた。今年の５月末から６月初めにかけて、白い花を咲かせ始めたという。

　鳥越さん夫妻は、そのうちの１本の茎に多数の花がついているのを発見。数えてみると、つぼみも合わせて35輪ほどあった。茎の部分は平らになり、横幅が約４センチある。

　県暖地園芸センター（御坊市）によると、これは「帯化（たいか）」と呼ばれる現象。遺伝子の変異や虫による被害などが要因として考えられ、ほかの植物でも見られることがある。ユリは「帯化」が起こる頻度が高いが、１本に35輪もの花をつけるのは多い方だという。

　洋子さんは「これほど多くの花を咲かせるとは思っていなかった。きれいな花が咲くと、近所の方も喜んでくれるのでうれしい」と話した。

【多数の花をつけたエラブユリ（和歌山県田辺市秋津町で）】

(2009年06月11日更新)

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