粉ミルク 検査強化の動き広がる
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粉ミルク 検査強化の動き広がる

12月7日 18時22分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

大手食品メーカー「明治」が製造・販売した乳児用の粉ミルクから放射性セシウムが検出されたことを受けて、粉ミルクを製造しているほかのメーカーの間でも、放射性物質の検査を強化する動きが広がっています。

明治は6日、埼玉県内の工場でことし3月に加工した乳児用の粉ミルク「明治ステップ」の一部から放射性セシウムが検出されたことを明らかにしました。検出された量は国の暫定基準値を下回っているものの、明治では、製造工程で原発事故で放出された大気中の放射性セシウムが入り込んだ可能性があるとして、賞味期限が2012年10月となっているおよそ40万缶を対象に無償で交換しています。明治の「お客様相談センター」には、7日も、「自分が購入した製品が交換の対象になっているか」といった問い合わせが相次ぎ、明治では、7日から今月18日まで電話の受付時間を通常よりも3時間延長して午後8時までにすることを決めました。一方、今回の事態を受けて、国内のほかの粉ミルクメーカーの間でも、放射性物質の検査を強化する動きが広がっています。このうち「森永乳業」は、放射性物質の検査の回数を増やし、8日から粉ミルクを製造した日には必ず実施することを決めました。また「雪印メグミルク」と子会社の「ビーンスターク・スノー」は、ことし3月以降に生産した製品については、保存しているサンプルを使って検査することにしました。さらに「和光堂」は、検査の結果を会社のホームページで公表することを決め、消費者の不安の払拭(ふっしょく)に努めることにしています。

東京・世田谷区は、区立の保育園で使用しているほかのメーカーの粉ミルクについても、放射性物質が含まれていないか、検査を進めることになりました。東京・世田谷区の区立保育園では、「明治」のほかに別のメーカーの3種類の粉ミルクを使っていますが、保護者の不安を解消したいとして、これらの粉ミルクに放射性物質が含まれていないかどうか独自に検査することを決めました。区では、8日にサンプルを採取して検査を進め、結果はホームページで公表することにしています。世田谷区は「保護者は不安を感じていると思うので、安全を確認し安心してもらうために検査を行うことにした」と話しています。