サッカーの2012年アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の1次リーグ組み合わせ抽選会が6日、クアラルンプールで行われ、名古屋グランパスは、天津(中国)、城南(韓国)、セントラルコースト(オーストラリア)と同じG組に入った。この日、名古屋市内で行われたグランパスのスポンサー報告会に出席したDF田中マルクス闘莉王(30)は、浦和時代に激闘を繰り広げた城南などとの厳しい戦いを覚悟した。
浦和で07年アジア王者を経験した闘莉王が、組分けを知ると、険しい表情になった。「厳しいね」。アルアイン(UAE)と同組になった昨年と比べれば、移動などの負担は減るが、その実力を肌で知る闘莉王には、脅威に映った。なかでも、城南の手強さには警戒心が働いた。浦和時代の07年ACLでは準決勝で対戦して、PK戦の末、勝利をつかんだ。それ以前にもAFC主催の国際大会で対戦し、乱闘騒ぎに発展している。
「今まで対戦したクラブで、一番強かった」。因縁の相手は、2010年にACLを制覇。今季のKリーグでは10位だったが、カップ戦を制して出場権を得ている。グランパスは今季のACLでベスト16まで進んだが、水原に敗退した。レベルの高い韓国勢のなかでも、城南は戦いづらい相手になると、闘莉王は覚悟したようだ。
今季、リーグ戦を連覇していれば8日開幕のクラブW杯に出場することができたが、勝ち点1差で逃した。「クラブW杯に出たい」と言い続けていた闘莉王は来季、再びACL王者を目指して戦う。
34試合のリーグ戦を終えて、しばらく休養。まだ来季のことまで考えられない状況だが、何度もしのぎを削ってきたこの城南を開幕戦でホームに迎えて激突することも決まり「頑張るよ」と、意気込んだ。 (木本邦彦)
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